海外の研究

アメリカのFPWR(PWS支援財団)の情報を拝見しますと、2010年度の新しい研究支援内容が載っていました。

FPWR Funded Projects
http://www.fpwr.org/completed-projects

7つの研究課題のうち、IPS細胞によってPWSの神経を生きたままの状態で研究する課題は、既に日本でも進められていますし、期待したいですね。
FPWRさんのblogで、IPS細胞の研究の概要や同じ染色体の領域で生じる異なる疾患のアンジェルマン症候群でのIPS細胞の研究の進展など概略書かれていて、このような形で患者家族と基礎医療や臨床の先生方との協働を、丁寧に速報していく姿勢は学ぶべき点と思います。
日本でのIPS細胞の研究の進展はどうなっているんでしょうか?二年前から研究していただいている訳ですから、途中経過でも良いので、知りたいところです。
他の課題のBDNFの欠陥が、肥満や攻撃的な精神症状に結びつく事は2000年頃発見されていて、PWSで欠失しているnecdin遺伝子を発見研究されている大阪大学の吉川先生は、2005年の論文で、necdinとBDNFとの関連示唆する論文書かれていますから、ようやく海外で研究が始められたという感じですね。
他にグレリン関連、オキシトシン関連の治験含めて、7つの課題のうち4つまでが日本人研究者さんの発見や研究に関連するものですから、日本でも、もっと基礎的な研究をしていただけないものか、同じ日本人として歯がゆい思いがしてきます。
でも、海外の研究機関であれ、どこの研究機関であれ、様々な症状の治療法を見つけてくださるのであれば良いので、研究が進展することを祈りたいですね。
奇跡はきっと起きると思う。