PWSの海外の研究など

連休に入り、PWS関連情報をいろいろ調べていると、新しい研究成果などが発表されていました。
食欲のコントロール自閉症アルツハイマー症などにも関連するとされるBDNFの血中濃度がPWSの場合、有意に減少しているようです。自分のblog内検索すると、既に2003年の頃にはPWS以外でBDNFの食欲のコントロールの研究がされていて、引用していましたから、ようやくと言うのか、PWSで何故今まで検査、研究されてこなかったのか不思議と思いますが、今後の研究の進展に期待したいですね。

Lower Brain-Derived Neurotrophic Factor in Patients with Prader-Willi Syndrome Compared to Obese and Lean Control Subjects
http://jcem.endojournals.org/cgi/content/abstract/jc.2010-0127v1

それから、このところ日本でも自閉症の治験でオキシトシン関連の報道などもあり、情報が増えてきていますね。治験の対象外とされたのか、知的障害のある自閉症の成人男性の御家族が個人輸入オキシトシン購入して独自に投与されたらしく、著効があり、主治医さんが驚いて発表されたらしい。治験を待ちきれない御家族の気持ちは痛いほど私にはわかりますし、その行為をどう評価すれば良いのか判断は難しいですが、治療法開発に結びつくと良いなと思います。

PWSにおいては日本では治験自体の情報も無く、海外の治験の多くはその基礎研究が日本人研究者さんの発見によるものですから、歯がゆい限りですが、我家の場合はやはりあくまでお医者さんとの協働の線は守りたいと思います。海外では既に点鼻スプレーによる治験は実施されているようですから、早くその結果が知りたいところです。
PWSでのオキシトシンにしても、BDNFにしても自閉症との関連が深いようですから、自閉症類似疾患として研究が進む道も有り得るのではないかと個人的には考えます。

A trial of oxytocin to improve behavior and cognition in Prader-Willi syndrome
http://www.fpwr.org/grant/2009/trial-oxytocin-improve-behavior-and-cognition-prader-willi-syndrome
FPWRより引用