大阪府の「新生児マススクリーニング事業廃止案」に断固反対

大阪府のPT案の医療や福祉の削減の細部までは読んでいなかったので、他の疾患の患者家族会のblog拝読するまで知りませんでした。娘のアーチャンは生後すぐに変異に気付いた先生が検査してくださって1ヵ月後にはprader-willi症候群と分りましたが、そのような機会を逸した赤ちゃんの命を救う、これは不可欠な検査ですね。
一部引用

大阪府の「新生児マススクリーニング事業廃止案」に断固反対します!

(前略)
「先天性代謝異常検査」、いわゆる「新生児マススクリーニング」は、生まれたばかりのすべての赤ちゃんの中から、治療可能で、かつ放置すれば心身障害を引き起こす病気を持っている子どもを早期に発見することを目的として実施されている検査です。
今の新生児マススクリーニングは6種類の病気について検査を行っています。
該当する病気の子供たちとっては、早期診断・早期治療の道を開き、重い障害の発症を未然に防いでくれる、極めて重要な予防事業なのです。
(中略)
今回大阪府が打ち出した事業費削減・廃止案は、府民のみならず、全国民の生命をおびやかす事態に発展すると言っても過言ではないでしょう。なぜなら、大阪府がこの予算削減を執行した場合、他に追随する自治体が現れる可能性も否定できないからです。

財政再建の美名のもとに、未来を担う子どもたちの生存権をおびやかす政策が、大阪府で実施されようとしています。少子化対策が急務といわれる我が国において、その潮流に逆行する大阪府の方針に対し、私たちNPO法人ムコ多糖症支援ネットワークは、断固反対すると共に、事業廃止案の撤回を強く求めます。

NPO法人ムコ多糖症支援ネットワークさんのHPより引用
http://www.muconet.jp/topics/080521.html

私が繰り返し、ここで批判的に取り上げる、大阪府の特別顧問の上山信一氏は、就任直前に、「医療とは不思議なもので医療水準が向上すればするほど病人が増える。検査で早期発見される。その上、弱い遺伝子を抱えた人たちが生き延びる。」とか、「長生きは個人と親族にとってはうれしいことだがマクロの行政コストという意味ではバッドニュースである。」など、ありえないコメントを彼自身のblog日記に書き込んでいます。このような思想によってPT案や、この検査事業廃止案などが指導されたのだとしたら、とても恐ろしいことです。実際、上記のような削減案は、そのまま意図がストレートに反映されていると解釈してもおかしくないですね。
大阪府や彼が委員を務める「構想日本http://www.kosonippon.org/index.phpなどに、公人として有り得ない発言であり、指導必要として要望メールを送りましたが、当方のメールを上山氏へ転送まではしていただきましたが、直接の指導は、あくまで個人の発言であるとして、していただけませんでした。
彼の所属する慶応大学は、個人の発言には大学は関知しないので、自分で直接本人にメールしてくださいとの、杓子定規な回答でした。
その為か、本日現在においても、該当blog上での発言は修正等一切されておらず、当方の意見が届いていないか、届いていたとしても無視しているのかどちらかだと思われます。彼の発言を私が問題視し、批判するのは、大阪府の特別顧問に就任する直前まで、大阪市の改革関連の委員を務めていて、直接改革案つくりに関わっていたからです。上山氏単独の発意ではありませんが、私達はアーチャンのアートセラピーとして継続して利用していた、青少年会館は、条例上廃止され、貴重なスペースを失いました。大阪市も財政苦しく、一定理解はしていたのですが、関市長が選挙で敗れた為、ブレーンの上山氏も解任され、そして大阪府の特別顧問に就任するまでの、そのわずかな間に発言されたものであり、私達は彼の心のありようを知りました。継続しての監視が必要です。
下記に再度、大阪府への要望メール転載します。

府特別顧問に対する質問

報道にて、大阪府の特別顧問のメンバーを知り、そのうちの、上山信一氏について、上山氏が個人で書かれているblog日記を検索して拝読したのですが、府民として、疑問に感じる内容の記載があり、訂正もしくは削除の指導を願いたいと思いました。
問題を感じた記述は下記の内容です。
2008年 03月 10日の日記から引用
http://www.actiblog.com/ueyama/54055

・福祉徴用の時代

「これからの行政の中心課題は福祉、介護、医療などの人的サービス分野だ。きめ細かいサービスの提供には手間と費用がかかる。しかも受益者がうるさい有権者である。手抜きはできないが財源とマンパワーには限界がある。特に医療は厄介だ。医療とは不思議なもので医療水準が向上すればするほど病人が増える。検査で早期発見される。その上、弱い遺伝子を抱えた人たちが生き延びる。世代を重ねるごとに人類は病弱になるという説もあるほどだ。とにかく手間とお金のかかる病人が増えていく。かつて人は年をとると病気を抱え、寝たきりになりほどなく死んでいった。しかし医療が充実すると深刻な病気を抱え寝たきりで長生きする老人が増える。長生きは個人と親族にとってはうれしいことだがマクロの行政コストという意味ではバッドニュースである。」

上記の、この日記が書かれたのは、橋下知事が、顧問就任を要請されたニュースが流れた後と記憶します。
当方は、母が透析治療を受けていて、また、娘は先天性の染色体疾患で生まれ、家族が様々な形で医療や福祉の恩恵を受けていますので、感謝の言葉以外ありませんし、言われている主旨は行政運営上の問題点として、理解しますが、当事者としては、このような発言は、とても不愉快なものです。
私達のような存在を、行政にとっての、バッドニュースと感じておられる、もしくはそのように行政は感じているに違いないと、想像されている学者さんが、無報酬とは言え、顧問になられるのは、好きにしていただいて良いですが、せめて、上記のようなコメントに関しては訂正もしくは、削除の対応を指導いただきたいと思います。
以上。

追伸
このメール送付後、さらに検索してみたのですが、上山信一氏のこのコメントは単に、上山氏が個人的に考えを述べた物ではなく、ITproというインターネット上の情報誌への投稿として、ビジネスとして広く、行政運営について、学ぶ方々へ向けて発言されたものであることを知り、さらに驚いています。
誰も疑問を感じなかったのか、不思議でありません。
アドレスは下記です。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080310/295731/?ST=govtech

おそらく、大阪府のPT案作りに深く関与されていると思われる、特別顧問の思想がこのような、差別や偏見を助長するようなものであることを知ると、とても怖いものがあります。