平成22年8月12日 大阪市長会見

いつも温厚な平松市長も堪忍袋の尾が切れたのか公式の場で大阪府橋下知事ならびに上山信一特別顧問を名指しに批判しています。
腰抜けのメディア達は、橋下知事批判は載せますが、上山信一氏への言及は一切ありません。差別発言を繰り返した上山信一氏に対しては、当方はこのような人物に大阪の未来を描いて欲しくないと思っていますし、その後の発言にも疑問を感じています。平松市長に頑張って闘っていただきたい。
以下、大阪市のホームページに公表された平松市長の会見内容一部引用。

大阪維新の会の動きに関して】
http://www.city.osaka.lg.jp/contents/wdu210/mayor/text/text100812.html
http://www.city.osaka.lg.jp/contents/wdu210/mayor/
皆さんこんにちは。本日は、まず始めに、大阪市民の皆様、府民の皆様、また全国の自治体関係者の方々に緊急アピールをさせていただきたいと思っております。昨日、大阪維新の会の会合で、知事が「平松改革は不十分、府がやったやり方で洗いざらいチェックし、市民に問題提起する」とか、「所属市会議員のオブザーバーとして、市から直接話しを聞く」ということを表明されております。そういう記事も読ませていただきましたが、ここで改めて、私の考えを述べさせていただきます。
最初に申し上げたいのは、知事の大阪市の市政改革についての認識についてです。現在の知事の特別顧問でございます上山(信一)氏が関わってくださった大阪市の市政改革、これはご自身が目標とされた5年間の計画の目標値を、その水準を超える形で、私どもは平成22年度予算で達成したということを何度も申し上げておりますが、それをどう評価され分析されているのか、そのことを、やはり大阪市の市政改革の推進会議を主催していただいたお1人として是非、明らかにしていただきたいと、こういうふうに思います。さらに、上山氏が特別顧問として府の財政問題に具体的にどういった献策をされているのか、そして知事は23年から25年で1,316億円という、この収支不足という府の財政でございますが、この財政を具体的にどう改善させようとしているのかを、今まずは明らかにすべきなのではないでしょうか。いつも、まず相手を否定するということから、ご自身の優位性を確保するというやり方を続けておられるように思いますけれども、はっきり言わせていただきますと、こういう方法は卑怯ではないでしょうか。知事としてしなければならないことをしないで、なおかつ単に大阪市のことだけをあげつらうために特別顧問の方がいらっしゃるということであれば、大阪府民、市民多くの方々にとって不幸な結果を招くと、私は思っております。さらに、前にもこの定例会見で私、申しましたけれども、府には5,000億円を越える減債基金の積み立ての取り崩しという現実がございまして、この事実が現在の大阪府の財政危機状態、これを脱出するために大きくのしかかっているということは明らかでございまして、そして多くの維新の会に参加された、第一会派になられた府議会議員、現職でいらっしゃった方が、その当時、現職でいらっしゃった方も大勢いらっしゃいます。府議会議員の維新の皆さんに、是非、目覚めていただきたいと思います。皆さんがなすべきことというのは、まず自らの府政の財政がどうであったのか、それを全ての府民に知らしめることであり、その責任があると思っております。それを、ターゲットを大阪市の市政改革をするんだという方向に向けられることは、ご自身に矛先が向くというのを、単に逸らそうという、前にも私イリュージョンと言いましたが、まやかしではないでしょうか。こういったまやかしを、多くのメディアの皆さんをはじめ、是非きちっと分析をしていただいて、市民、府民に対し間違った方向に導かれないような指針というものもお示しいただきたいと思います。こういった流れが助長されることを、私は大阪市長として何としてでも止めなければならないというふうに思っております。私どもは始終言っておりますように、大阪市政の改革という手は緩めるつもりはありません。それと同時に大阪市民にとって、地域主権というものがもたらす、これから底割れしてしまった日本の社会というものを大阪市からしっかりと地域コミュニティをつくりあげていって、支えあう、そういう世の中をつくろうではないかということを常に言っておりますし、法律の範囲内でできることを全てやっていこうということを言い続けています。
私は、住之江区で行われましたタウンミーティング大阪都構想に対して、もうこのまま座視することはできないというふうに申し上げました。ここに一冊の本を持ってまいりました。これは高寄昇三(たかよせ しょうぞう)さんという甲南大学名誉教授がお書きになった『大阪都構想と橋下政治の検証 府県集権主義への批判』というブックレットでございます。この中で、大阪都構想につきまして、「全ての権限・財源を集中させ、大阪府市町村への大阪府官治統制、官僚の「官」に「治める」という字を書きます。官治統制を目論むものである」とおっしゃっており、強大な、これは橋下知事の手法についてですが、「強大な府知事の権限行使で威嚇し、反対する場合は、政治的に抹殺していく戦略」と看破され、そのうえで、「問題点を明確にし、大阪都構想を粉砕していかなければ」というご指摘もいただいております。メディアの皆様にも是非ご一読していただきたいなと思います。
知事の手法というのは、市政に対しての介入でございます。まさに自治権の侵害以外の何ものでもありません。私は、地方自治の常識から逸脱した府知事の不当な介入には266万人市民のために、大阪市自治を守るために断固拒否いたします。大阪市会の会派でもない、政治団体、維新の会の政治ショーにお付き合いをするつもりは毛頭ございません。ただし、知事との意見交換につきましては、いつでも門戸を開けておりますので、要請がありましたら対応いたします。私は、明日から休暇をいただきますけれども、新たな市政改革の方向性につきまして、担当部署に自分の考えを伝えております。そして指示も出しております。休暇明けすぐにも、ですから22日からの週になると思いますが、その週にも、その構想を、構想段階ではございますけれども公表させていただきます。