橋下知事、討論会でまた教員批判 「教育には競争必要」
僕も仕事上でコンペはよくやるし、好きな方だからコンペは否定しません。でも僕なりの理解ではコンペの本当の意義は勝敗ではなく、多様なアイデアの産生の機会というところにあると思う。ある意味において他者との協同作業とも言えるコンペと、橋下知事の言っている優勝劣敗的な競争とは異なる物だし、実際の社会においてはその混合体のようなもののなかで生きていると感じる。
小川勝さんの言われる「荒れている子は、人との競争でなく、自分がわからないことに苦しんでいる。だから学力が必要だ」のくだりは、それでもうまくいかない子供達のその先が想像できますね。下記の警告書のようなことは日本でもありえるのではないかと、知的障害のある子供を持つ親として懸念しますね。あと数年だから、このままうまく行って欲しいところだ。
競争しても学力行き止まり イギリス教育の失敗とフィンランドの成功 (朝日選書 831)
- 作者: 福田誠治
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2007/10/10
- メディア: 単行本
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一部引用
1997年3月、10万人の生徒が「破壊的である」ので特別学校に移して授業すべきだという声明を、当時のイギリス第二の規模の教師組合である「全英校長・教師組合」が発表した。特別処置の必要な生徒の教育を普通学級で行うといういわゆる統合教育は、30年近くイギリスで追及されてきた。1981年教育法でも、可能なかぎり統合教育を追及する姿勢が貫かれている。ところが、サッチャー教育改革以降、事情が違ってきた。学校は競争させられるのである。そのためには普通学級に在席して手を焼かせる「問題児」が邪魔になってきたのだ。(中略)学校を競争原理で組織すると、どのような結果を生じるかを、このデーターはきわめて端的に物語っているだろう。
橋下知事、討論会でまた教員批判 「教育には競争必要」
討論会には約1700人が参加。抽選で選ばれた府民から「競争をあおるほど学ぶ意欲が育たない」「教育は競争や比較とは違う」との意見が出た。橋下知事は「社会に出たら全部競争。競争を否定して、競争の荒波に子どもたちを放り投げて後は知らん顔する。一部の教員の無責任な態度だ」「できる子には競争してもらう。だけどできない子は絶対に救います」と理解を求めた。
これに対し、元大阪市立中学校教諭の小河(おごう)勝・府教育委員は「荒れている子は、人との競争でなく、自分がわからないことに苦しんでいる。だから学力が必要だ」と指摘。「教育は競争のためにあるんじゃない」と知事に忠告する場面もあった。
asahi.comより引用
http://www.asahi.com/politics/update/1125/OSK200811250003.html