南港ガタレンジャーになってみよう!

先週の土日に参加した「南港ガタレンジャーになってみよう!」はとても楽しくて、野鳥園の園長&レンジャーさんへお礼のメールを送りました。
送ってから気付いたのですが、ずいぶん以前に作家の大江健三郎さんの講演会を聞いた際の事を僕は思い出しました。
大江さんの息子さん(光さん)は脳に重度の障害があり、生まれてから長い間喋る事が出来なかったそうです。
それで、大江さんは、クラシックの曲や野鳥の声を納めたレコードを、ずっと聴かせていたそうです。そしてある日、林の中を息子さんと一緒に散歩していて、ヨタカが鳴いた時に、光さんが今まで一言も喋らなかったのに、「ヨタカです」とレコードのアナウンサー口調で喋って、大江さんは驚いて、自分が気が変になったのではと思われたらしい。でもそれは奇跡の始まり。
繰り返し、聞かせることで光さんの中に定着し、絶対音感さえも身につけて、成人後作曲家になられました(講演会の時は、まだ小さくて、ヨタカの話のところまででしたが、それでも大江さんにとっては奇跡のような体験だったようです)
そのエピソードを思い出して、ひょっとすると、鳥の鳴き声を使ったセラピー的なこと、誰かが、されていないかと、「birdsong therapy」(鳥のさえずりを自動翻訳すると、birdsongと出たので)でネット検索してみましたが、あまり良いのは無くて、開発されていないのかなと。
アーチャンは、この何年か、南港野鳥園に行くようになってから、鳥が好きになり、最近は特に野鳥の鳴き声を集中して聴くようになっています。
アーチャンは、レンジャーさんに、以前自宅近くで見かけた、モズの鳴き声を教えて欲しかったらしく、でもうまく直接言えなかったようで、それで、家でネット検索して、野鳥の声を図鑑的にまとめておられるサイト見つけたので、それを聴かせると、とても喜んでいました。コチドリの鳴き声も聴かせました。
アーチャンのprader-willi症候群の場合、脳の聴覚を司る部分も弱くなっているらしく、それ故に他人の話が理解できなかったり、発達障害の原因にもなっているようです。
野鳥の鳴き声はとても人間には出せない特別な声ですし、アーチャンの心に深く届くのかもしれません。
birdsong therapy的な関りが、この子たちに良い作用をしてくれると、野鳥との触れ合いがさらに楽しいものになりますし、スキルが見つかると良いなと思います。
レンジャーさんにも御願いしてみようと思います。
どこに、どんな可能性があるかは、やってみないと分りませんし。