こころの未来研究センターにて療育

午後3時から京都大学の、こころの未来研究センターにて療育を受ける。今日はここでの療育に慣れてきたので、ビデオカメラで療育の様子を撮影しながら進みました。担当のITさんとIDさん、新しくFさんと、三名の方で見ていただきました。

今日の課題
1、パソコン課題 ひらがなうち
2、数字を目で覚えよう
3、作文
4、数と数の真中

今日気付いたところとして、キーボードの操作のスピードが今までより速くなっていた事があります。操作の慣れの結果なのか、療育の効果で判断が速くなったのか、どちらか分りませんが、良い感じでした。
また、第1課題で文字数が5文字を超えた辺りから、回答するとき、右手で頭のてっぺんや後ろ側を、とんとんしたり、髪を引っ張ったりしていました。これは難しいので嫌がっているのか、何とか答えようとして脳に刺激を与えようと無意識にしているのか、よく分りませんが、今までにない新しい反応がいろいろと出てきます。
最後の第4課題は、体力限界に来たのか、課題が難しかったのか集中できないで回答自体できませんでした。数の認識のところは数を量として把握すること自体が脳の部分的な変異等によって難しいのかもしれません。数の認識は頭頂葉が関わっているらしく、prader-willi症候群の脳では、いろいろなところに変異があるそうですが、おそらく頭頂葉にも変異はあって、数の認識が難しいのかもしれません。でも、担当者さんのお話では、算数でも、例えば掛け算の九々のように、数を量としてではなく、バーバル(言葉として)に理解することで、その言葉として理解しているところを介して、回答することが出来るという部分もあるので、数の認識が脳の気質的に難しいとしても、療育によって補う事は可能性としてある、とのお話で、少し希望も湧いてきました。
ただ、今までの療育で、様々な角度からチェックしてみられて、まだもう少し調べてみないとアーチャンの認知の仕方の特性は判明してこないようですし、第4課題のような、線分二等分課題と同様に、数と数の中間を認識するところにも、脳の変異によって、「半側空間無視」と同様の現象がでてくるらしく、今日は課題遂行できなかったので、次回以降でもう少しその点など調べていただけるようです。

半側空間無視の解説
http://www.tmin.ac.jp/medical/06/rehabili2.html
東京都神経科学総合研究所のホームページより引用

作文の課題は、これも重要なテーマとの事で前回に続いて取り組みました。好きな動物は何?という問い掛けに、たまたま、仕切りの壁に掛かっていた小さなホワイトボードにたくさん貼ってあった動物のマグネットみたいなものに目が行き、キリンと回答。何故キリンが好きなのか?など根掘り葉掘り聞いていくと、随分前の、保育所から天王寺動物園に行ったときhttp://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20050315/artanartに見たキリンさんが気に入っていたらしく、そのことをサポート受けながら短い文章にしました。過去の日記の記録読むと、確かにキリンさんのこと絵に描いているし、お話もしています。こちらはすっかり忘れていました。
短期記憶は良くないが不思議と過去の思い出はよく覚えているところなど、脳は不思議ですね。
最後に担当者さんとお話している間に、アーチャンはたくさんメモ用紙に絵を描き始め、それぞれの方にお渡ししていました(画像は無し)
最初に部屋の天井にある照明や設備類が気になったらしく、いろいろ描いたものを、それは僕にくれたので、写しておきました。

上が蛍光灯、真中が空調機のグリルと思われる。

これは自宅で出かける前に描いた、正高先生へのプレゼントの三毛猫の絵