療育

京都大学 こころの未来研究センターにて今年最初の療育を受ける。
今日もITさんと、アシスタントのIDさんが担当。
今日の課題

1、パソコン課題(ひらがなうち)
2、線を半分にしよう(線分二等分課題)
3、数のおおきい、小さい?
4、さくぶん

1のパソコンでの、ひらがな打ちは、前回モニターに出てくる文字に対してキーボードを押す順番が前後して間違えるケースがあったが、今回はスムーズに回答していました。キーボードを押しすぎて、文字が複数出てきたりした時も、「けす」と書かれたキーボードのところ押して削除すること覚えていました。
前回の療育についての僕のblogの記録もよく読んでいただいたようで、回答後に表示される秒数のカンマ以下のところは画面に表示されますが、指で隠して、アーチャンに何秒かかったか読み上げさせていましたので、意識していただいたようです。きめ細かな対応に感謝です。
2の線分二等分課題は、20センチくらいの長さの線を二等分して鉛筆でそのポイントを押えて書き込むというもの。これにより、視空間のかたよりの程度が判明するらしい。10本をワンセットにして、3回、計30本の線を二等分する。最初の何枚かはかなり左に偏っていましたが、それから後は概ね中央で分割していました。通常、人間の場合、少し左に偏っているそうです。偏り具合を計測して、チェックいただけるらしい。
3の数の大小を比較する問題は、まだあまり理解できていない状態で、うまく答える事ができない様子。数字を書き込んだカードを使い、例えば29を真中に置いて、それより小さい数を左に、大きい数を右に並べるといった感じ。これは途中、右を大きい数としてやり直したが、その方がやり易そうな印象。
4、好きなTV番組をテーマに自由に作文を作るという課題。でも、「おしりかじりむし」と書いてあとが続かないで、先生から終わりに「。」を付けようとアドバイス受けて、ピリオド書き込んでお終い。
小学校の授業での作文は、いつも先生がアーチャンから聞き取った内容を、書いてもらって、それを手本に見ながら作文書いていますから、自発的にまとまりのある文章はまだなかなか書けない状態。
下の画像は自宅で最近よく書いている意味不明のメモ。こんな感じのものを、ノートにびっしりと、何ページも飽きずに書き込んでいます。そのことをお話すると、次回持参してくださいとの事でしたので、ここに先に画像で貼り付けておきます。

今日の「おしりかじりむし」の書き込みでも、一文字一文字、お友達の名前等に置き換えて理解している部分もあるので、それを教えてもらいながらですし、覚え方が、まとまりのある言葉ではなく、一文字一文字バラバラに覚えていくようですし、短期記憶のところにそれ故に負荷がかかっているのかもしれないとのお話。通常、人間の短期記憶は文字数で、7±2くらいらしく、尚且つ、単語バラバラではなく、チャンク(かたまり)として、例えば2と8と9を見ると、289と認識できるらしい。
いろいろな角度からテストしていただいて、アーチャンの認知の弱い部分が少しづつ明らかになってきました。
南大阪療育園での療育も、最近のテーマは短期記憶を伸ばすところにポイントおいてしていただいているので、家庭でもいろいろな形で、繰り返し、刺激を与えて、その部分が少しでも良くなればと思いました。

「Short-term memory prader willi」でPUBMED検索すると、少し情報が出てきます。数学の能力は良くないようですね。
患者家族としては、ではそのような研究結果に対して、どのような療育が有効であるのか、そのようなプログラムの作成が可能なのかという部分ですね。こころの未来研究センターでの療育で、そのような手掛かりが得られるとありがたいなと思っています。そして、それが他の多くのPWSの子ども達の能力の向上につながれば良いなと思っています。

Mathematical skills in Prader-Willi Syndrome.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15634324?ordinalpos=1&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_RVDocSum

Multi-modal P3 deflation of event-related brain activity in Prader-Willi syndrome.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12098645?ordinalpos=2&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_RVDocSum

ITさんも、1のパソコン課題で、前回から良くなっているところ指摘されて、繰り返ししていくことの大事さを仰っていましたので、遊びや陶芸などのアートセラピー的な関わりの際にも、意識して接しておきたいと思いました。
また次回よろしく御願いいたします。