今日、吉川先生の研究室御伺いしました。

prader-willi2003-11-06

大阪大学 蛋白質研究所 蛋白質機能制御部門 吉川和明先生の研究室に家族三人で訪問してきました。http://www.protein.osaka-u.ac.jp/regulation/index_jap.html
広大なキャンパスの中を緊張しながら、歩いていくと先生の研究所が見えてきました。今日は先生の研究仲間の西村先生も参加いただきました。私達家族を温かく迎えてくださり、感激です。どうしてもっと早く御伺いしようと思わなかったのか、悔やみました。今日の事は忘れられない出来事です。

僕のいろんなアクションの基本テイストは、やっぱり「楽しく」という部分あるので、たぶんそれが無いと娘もシンドイだろうから、そういう線は忘れずにやっていきたいと改めて思いました。北千里駅からの街路樹も色付き始めていて、アーチャンも葉っぱを手に持って嬉しそうでした。先生のお部屋で、オレンジジュースいただいて喜んでいました。

先生が発見されたNecdin遺伝子とPWSの関係について、今まで先生に何度もメールでお聞きした事も含めて再度御話いただけました。非常に難しい内容ばかりで、僕にはここで、今、記述することは難しすぎるし、出来ませんので後日吉川先生から、判りやすい内容のもの記載していただきます。快諾してくださいました。
まだNecdin遺伝子とPWSとの関係は謎の部分多いらしいので、断定的なことは言えないとも仰っていました。でもNecdin遺伝子を失う事でノックアウトマウスの空間記憶が良くなるという海外の研究(女性の研究者でMuscatelliさん)について、先生の慎重な御話の中にも(マウスの種類にも依るらしいので)、関心は持っていただいているので、研究の進展に期待したいと思いました。

僕の関心は、やはりアートの事がすべてのスタートになっているので、Necdin遺伝子と空間記憶の関係については特別、心引かれる部分があります。
僕は何故、Muscatelliさんがそんな不思議な実験されたのか、ずっと謎だったんですが、吉川先生の今日のお話で、謎が解けました。これは少し書いても良いでしょうか?先生に読んで頂いて、具合悪ければ削除します。(さっそく吉川先生から、正確な表現のメール戴きました。記載させていただきます。ありがとうございました。青い範囲がそうです。何となく僕の最初の素朴なテキストと先生の修正とが混ざっていて、不思議な感じになっているので、すいません、そのまま記載です。これも具合悪ければ、修正します。2003年11月7日)

[]遺伝子[]研究でノックアウト[]マウス[](人工的に特定の[]遺伝子[]を無くした実験の為の[]ネズミ[])で調べる時は
ルーチン(決まり事)的に空間記憶の実験はするらしい。「なーんだ、そうなんだ」
それでも面白いなと今日思ったのは、muscatelliさんは実験前は、Necdin[]遺伝子[]を失った[]マウス[]は、
空間記憶が悪くなるだろうという予測を立てていたかもしれないけれど、
それが逆の結果がでてきて、ビックリしたのではないかというのが、(吉川)の推測です。

僕の住んでいる大阪市内から先生の研究室まで地下鉄堺筋線に乗って、家から徒歩含めて1時間30分くらいでした。こんなに身近にPWSの遺伝子の根本的な部分研究している先生が居てくださると思うだけで、何か希望が湧いてきます。
残念ながら、日本でのNecdin遺伝子に対する認識は低いらしく、その評価や応用的な研究は海外が主とのこと。日本へはたぶん逆輸入的に情報来るんでしょうね。
国内の臨床の先生からの問い合わせも、ほとんど無いとか。海外のPWS関連のHPでもまったく触れていないですね。僕には信じられないけれどね。

という事でここは世界一PWSの研究のホットな情報載っていると勝手格付けしています。英語の苦手な僕はPWSの基礎部分をグレリンの児島先生もそうですが、日本人の先生が発見研究されているし、こうしてきちんと対応いただけるので、本当にありがたいです。
吉川先生は基礎的な部分の研究されているので、PWSの患者さんを診る機会はほとんど無いらしいです。その為か、「皮膚の摘み取り」が実際どういう状態なのか判らないと言われてました。交流ないんですね実際。これは僕も驚きです。
僕に今、出来る事は、こうして先生とのやりとりを、ただ門外漢的に素人的に記述する事でしかないけれど、それによって、一人でもPWSとNecdin遺伝子との関係を知る人が増えれば、それが拠点になって拡がるんではないかなと期待しています。
先生本当にありがとう。

追伸
研究室入って吉川先生と初めてお会いした時、ノーネクタイのグレーのシャツと薄いチェックパターンのズボンに黒のベルトのスタイル見て、ビックリ。僕とまったく同じだったから。やっぱり!(何が?)