I'm Here -short stay- traveling exhibition ver. 3=Boarding= @ Baikado

午後、此花区の梅香堂へアーチャンと行き、sachiko Mさんの個展拝見。

I'm Here -short stay- traveling exhibition ver. 3
=Boarding= @ Baikado
http://www.japanimprov.com/sachikom/sachikomj/baikado12.html

梅香堂
http://www.baikado.org/docs/home.html

アーチャン夏休みに入り、今日はプール開放の日。午前中だけでお終いで、いつもなら見ていただく今池子どもの家さん(大友良英さんと子どもオーケストラ協働される)も、朝から終日、プールに出掛けているし、カーチャンも障害者会館での美術教室があるので、夕方まで僕が面倒みないといけないし、でそれならと此花区の梅香堂へランチの後、アーチャンと行きました。
アーティストのsachiko Mさんは、知らない方でしたが、子どもオーケストラされる大友良英さんのパートナーという事と、先週拝見したドゥーニャ・エヴァースさんの「インサイド・アウト」展も、この梅香堂のスペースの魅力を感じられた作家さんのイメージが素晴らしく、今回のsachiko Mさんも同様に、このスペースに魅力感じて、選ばれたようですから、どんな風にそれを表現されるのか、興味がありました。
展示は1階がCDプレイヤーからイヤホン通じて小さな音が出ていて、それが数台並べられていました。イヤホンは壁に磔になっているので、耳に刺して音を聞くことはできません。集中して聴こうとすればするほど、周囲の電車の通過する音や道路の喧騒などがクリアカットされて、無意識に聞いていたノイズのようなものが、意識化されてきたりします。
しばらく聴いていると、2階の床の穴から梅香堂の後々田さんが。CDプレイヤーから流れている音は、後々田さんのお話では、人工的なサイン波らしい。
2階に上がると、撮影された梅香堂のモノクロ写真が展示というよりも、ブロマイドのようにディスプレイされている。梅香堂を見たことのある人ならばすぐにそれと分るような、とても分りやすく、美しい写真。
雨の時、傘を差して通る事さえできないような細い路地介さないと2階へ通じる階段へは辿れないし、階段もまた、微妙な段差と狭さであったり。
1階も今回の展示用に新に黒い壁が新設され、左回りに旋回しながらCDプレイヤーのスペースに辿り着く設えとなっているし、sachiko Mさんにとって、そういう接触系のような狭い空間感覚がとても心地が良いのかもしれません。建築計画的には当然推奨されるようなサイズでは無いし、ギャラリーという特別な用途であるからこそ活きているサイズであるのかもしれませんが、私達の空間認知の感覚にフィットしているところがありますね。
音のように逐次現れては消えていく存在と切り出された静止画像としての写真が1,2階の空間を隔てて並置されている。ここでの音は逐次現れては消えていくものではあるけれど、人工的なとてもはっきりとしたサイン波の繰り返しである為に、それ自体である存在の領域を形作っているような、架空の想像上の、無限大への不安から私達を支える、世界の断片のように感じられてきます。
果ても無く続く、この宇宙の片隅で、こうして小さなイメージに出会える事の幸運。