ホネホネ”アート”ワークショップ

午後一時から、長居公園内の大阪市立自然史博物館へ行き、ホネホネ”アート”ワークショップに家族で参加してきました。これは、7月4日から始る「ホネホネたんけん隊」展の展示会場内の順路サインの矢印を、展覧会のテーマである動物の骨を型どって、ワークショップで作成するというもの。しかも制作、展示、鑑賞会と計3日にわたり協力し合って完成させるという、ユニークな試み。
我家は、アーチャンへのアートセラピー的な関わりのなかで、いろいろな楽しい記憶、エピソード記憶のなかにアートを織り込んでいこうと最近イメージし始めていて、特にビーチコーミング的なこと動植物のこと、自然とのつながりを意識しているし、今回のワークショップはその辺りのストーリーが感じられるので、期待して参加してみました。
初日の今日は1時から5時までと休憩もはさみながらですが、4時間と、たっぷり時間が取られていたので、作業は複数工程があり、型どりから石膏流し込みで完成と、失敗すると修復難しい作業の連続でしたが、あわてないで、こちらは指導内容を理解しながら進めることができ、約30名近くの参加者全員が今日の工程うまく完成することができたようです。ワークショップ前に、スタッフによるシミュレーションを行なわれたとの事でしたが、当日の気温湿度の高さによる材料の硬化時間が早まるのを織り込みながら修正しつつ進行されているところなど、いくつも参考になる場面がありました。たくさんのサポートスタッフの皆さんがアドバイスくださり、楽しい時間が過ごせました、感謝致します。
今回、特に参加して良かったなと感じたところは、石膏が硬化するまでの間、展示会場の下見をさせていただいたのですが、そこでいろいろな動物の骨格標本をアーチャンと一緒に見ているときに、アーチャンが自分の右腕のホネを左手で摘んで、「ホネあるで」とこちらに教えてくれた事ですね。その辺りの解説はまだ難しいだろうなと思って流していたのですが、きちんと講師の方々の話を聞いて理解できていたようですね。トーチャンもあるで、と言うと同じように摘んできました。
(それと、受付のところで、中之島の水鳥のワークショップに来られてましたね?とか、別の方から、天王寺動物園のremoscopeのワークショップにも参加されてましたね?と聞かれ、皆さん覚えていてくださって、とても嬉しかったですね。皆さん横のつながりがあって、協力し合ってワークショップやアートを盛り上げていこうとされている雰囲気があり、とても良いイメージを感じました)

はじめに、コーディネーターさん(NPO大阪アーツアポリアの方)が司会されて、全体の流れ説明。作業に入る前にアイスブレイク的な感じで、肩をぐるぐる廻すストレッチをしました。
自然史博物館という特色を活かした解説として、博物館の鉱物の専門のスタッフさんから、今日使用する石膏の結晶のサンプル(原石は砂漠のバラと呼ばれるくらい美しい。またメキシコのチワワ州にある採掘場にあるmax高さ11m超えるような巨大な写真など)など直接触らせていただきました。
次に、なにわホネホネ団の西澤真樹子さんから、ホネの楽しみ方について詳しい解説。今日使われたホネは、アライグマの骨で、作業テーブル毎に袋に分けて入れられていて、そのホネの死体が見つかった日時、場所、発見者などが記録されていて、整理番号が全てのホネに書き込まれていました。我家のテーブルのホネは、M1363。

アライグマのホネは比較的容易に入手できるらしく、それは既に日本では野生化してしまっている為らしく、大阪でも2000年頃から野生化して大阪府は年間約700頭を駆除しているそうですが、繁殖力が強いらしく、減っていないそうです。高槻市など市街地周辺にいるらしく、かなり身近なところでも見つかるらしい。ちょっとビックリするお話でした。
それから、今日のアートワークショップの作業「かたどり」等担当の池田朗子さんから、詳しい作り方の解説があり、サポートを受けながら順次制作していきました。

牛乳パックで外枠作り

ホネを並べる為の水粘土(油粘土と対比しての呼称らしい)による土台作り

ホネ選び&レイアウト検討
(アーチャン誘いましたが少し意味を理解するのが難しい様子だったので、こちらでやりました。レイアウト左側が僕のレイアウト、右側がカーチャンのもの。別々に作ったのに何となく似てしまった)

ホネを土台に固定

埋めた後、ホネの位置を確認しながら剥離させる為、並べたホネを紙にスケッチ
アルギン酸塩印象材(歯医者さんが使う型材)で雌型を取る

硬化後、裏返して、底から土台の粘土とホネの取り出し

石膏の流し込み
(硬化待機中におやつ休憩と展示会場の下見)
硬化後、雌型取り除き
表面清掃にて完成

次回は側面等に着色して、会場に設置。とても楽しみですね。

アーチャンは待ち時間の時や、作業的にこちらでやらないと無理なものなど、結構時間長かったので、そんな時ちょこちょこメモ紙に描いていました。
ウサギさんと、家もしくは温室にぶらさがるひょうたん。

自然史博物館のエントランスに吊られているクジラの骨格標本らしい。

ホネホネ”アート”ワークショップ
◆講師◆池田朗子(美術家)、西澤真樹子(なにわホネホネ団)
◆日時◆
(1)かたどり2009年6月28日(日)13:00〜17:00
(2)かざりつけ2009年7月2日(木)18:00〜20:00
(3)かんしょう2009年7月5日(日)14:00〜15:00
◆内容◆
小動物(たぬき、アライグマ等)の骨標本を、石膏で象り、「ホネホネたんけん隊」展2009年7月4日〜8月30日)のサインアート(矢印などの順路案内)をつくります。作品は展覧会終了後に持ち帰れます。
http://www.mus-nh.city.osaka.jp/tokuten/2009hone/index.html
http://www.mus-nh.city.osaka.jp/
大阪市立自然史博物館