草間彌生展を観る
カーチャン友人さんと共に京都国立近代美術館で、「草間彌生展」を観てきました。バスの渋滞とかいろいろアクシデントがあり、美術館についたのが、夕方の4時前だったので、慌しく観ましたが、印象に残る素晴らしい展覧会でした。
カーチャン友人さんのお薦めで、「水上の蛍」は見逃せないと、並んで拝見、時間制限なしで観てみたい誘惑的な空間構成でした。鏡と水の効果によって、永遠に光(蛍のイメージ)が連続するような、少し恐ろしい感じの体験。
僕的には、60年代の無限の網のシリーズが良かったですね。「net obsession」と題された、白や赤、銀色の絵の具の網状のタッチの繰り返しのみで描かれた絵画は、強烈な印象を残す。僕はただ漠然と見つめていると、気が薄くなっていき、背後の壁のクロスを、毎日毎日作り続けている人が居て、そのことと、草間さんの作品の境界線が消えていくのを感じた。怖くなって、壁を触って正気に戻す。
少し衝撃が強すぎたのか、帰路、僕は電車で、呼吸が苦しくなり、あまり経験したことのない、(パニック障害なのかな?)体調になってしまった。
草間さんの自伝を読んでみよう。さっそく図書館にネットで予約してみた。
- 作者: 草間彌生
- 出版社/メーカー: 作品社
- 発売日: 2003/03/31
- メディア: 単行本
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美術館でアーチャンのような小さい子供と行くと、作品に興味無いと、声を出したり、かくれんぼしたりして、何となく今まで、冷たい神経質な視線感じる事が多かったけれど、今日の草間さんの展覧会では気のせいかもしれないけれど、皆さん温かく、アーチャンに笑顔で接していただいたような感じがする。
現代美術というかピュアアートの良さは、僕はそんな部分にもあると感じる。草間さんの作品は、思わず触りたくなる感じがあるし、多分、作者の意図は触って欲しいんじゃないかと思うけれど、管理側としては困るから、子供が触ったりすると、注意されるけれど、「これを子供に触るな、と言うのは無理だよな」みたいな感じで、穏やかな感じで注意されているし。
3階から4階への階段にもバルーンの展示があり、アーチャンとゆっくり、階段を1段ずつ登っていると、踊り場のところから、おばあさんが、僕たちを見つめてニコニコされて、声を掛けて下さる。電車の中でも、レストランでも、隣り合わせた方達が、皆、手を振ったり、声を掛けてくれたり、嬉しい一日でした。