ルーヴル美術館展 美の宮殿の子どもたち

午前中、検査入院しているバーチャンの見舞いに行き、午後、国立国際美術館へ家族で行きました。あまり興味の無かった展覧会でしたが、カーチャンが「朝日友の会に入ると徳(1680円で40回美術展見れる)」と言うので安忠展の前に加入しておいたので、行きました。凄い人出でした。
気楽に行ったのですが、いろいろと感じるところありますね。アーチャンが一番気に入ったのは、イラン・スーサ出土の紀元前12世紀の子供のオモチャ(もしくは埋葬品?)の台車に乗ったハリネズミでした。何の気なしに見ていて、紀元前12世紀の表記にちょっとビックリ。よくこんなものが残っていましたね。
展覧会の横断的なテーマである「子供たち」は、医療の未発達な時代においてはやはり夭折することが多かったのか、展示物はどうしても子供のミイラであったり、作家の死んだ幼子の肖像であったりと、死をテーマにしたものが多いように感じました。でもたくさんのレリーフが展示されていて、僕は絵画と彫刻の中間体のようなレリーフを見るのがとても好きだし、堪能できました。このあいだ参加してきたホネホネアートワークショップで、ホネや石膏にたくさん触れてきたし、レリーフテラコッタの感触に近いものを感じていました。
子供のイメージの表現で、神に近い存在と捉えられたのか、ややシンボリックなバイアスの掛かったものが多くありましたが、でも、指をおしゃぶりしていたり、髪の毛を束ねたところの表現など、愛らしいイメージが、抑えても抑えきれない感じで溢れていて、そこのところが良かったですね。展覧会自体のインパクトは弱い印象でしたが、繰り返し参照することになる内容に満ちています。西洋の聖母子図はアイコンタクトをあまりしない構図のものが多いと理解していたので、今回の展示では、むしろ自然な感じでのアイコンタクトしている聖母子図がいくつもありましたので、それらを見ることが出来たのも良かったですね。それと、京都でのルーヴル展でのテーマである、17世紀のヨーロッパのこと改めて詳しく知りたくなってきました。この展覧会でも重要な時代として取り上げられていますね。

ルーヴル美術館展 美の宮殿の子どもたち
http://www.nmao.go.jp/japanese/b3_exhi_beginning.html
国立国際美術館より引用