『子育てを支える療育』を考える

宮田広善先生の講演会、とても素晴らしいお話でした。先生の居られる、姫路市総合福祉通園センター・ルネス花北のホームページに今日のお話の概略が書いてあり、転載の許諾もいただきましたので、転載いたします。講演会の記録についても、自由に書いて載せてもらって良いですよ、とのことですので、また詳細内容、書かせていただきます。ありがとうございました。

姫路市総合福祉通園センター・ルネス花北
ウェブ講座:姫路市総合福祉通園センター・ルネス花北における「療育」の考え方
総合福祉通園センター所長 宮田広善

印象に残ったエピソードを少し、書いてみる。
”my left foot"という映画を見たことが、先生の療育に対する考え方が変わるきっかけになったそうです。

”my left foot"
アイルランドを代表する詩人、画家のクリスティ・ブラウン(1932年生まれ)の伝記。
重い脳性マヒの彼は、家族兄弟(9人兄弟)から愛され、兄弟たちは、彼を荷車のようなものに載せて、いつも一緒に街に出掛けたり、暮らしていた。ある日、床に落ちていたチョークを彼が左足の指で挟んで、床にmotherと書いた。ずっと言葉や文字で表現することは出来なかったけれど、自分たちが伝えていた事を、理解できていたんだと、家族は喜び、そして驚いた。一番驚いたのが、家族の中で理解の無かった飲んだくれの父で、すぐにクリスティを抱き上げて、酒場に連れてゆき、叫んだ「俺の息子は天才だ!」・・・・
この映画を自宅で息子さんと一緒に見ていた宮田先生は、最初、自分だったら、この子の手や脚の機能をもっとよくできる、といった感じで、体の機能面にばかり意識がむいていたけれど、その時、ふっと、でも自分はこの子をアーティストに育てる事ができただろうか?という思いから、そこから、現在までの障害の早期発見・早期訓練に対する疑問や反省が生じてきたという。

マイ・レフトフット [DVD]

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『子育てを支える療育』を考える
日時:2006年5月31日 18:00〜20:00
場所:大阪市社会福祉研修・情報センター5F大会議室
   大阪市西成区出城2-5-20
講師:宮田広善氏

子育てを支える療育―“医療モデル”から“生活モデル”への転換を

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