バーチャンのお見舞いとワンワンの頭足人(犬?)

prader-willi2005-01-08

昼からバーチャンの見舞い。来週末には退院出来そう。そして20年来糖尿病でインスリン注射打ち続けていたのに、先月の危篤状態脱してから、ほぼ血糖値が健常者並となり、このままいけばインスリン注射もやらなくてすむらしい。こんなことあるんですね。本当に良かった。アーチャンは見舞いに行く前から、バーチャンに、なでなですると言っていました。病室でバーチャンの顔描いてプレゼント、本人の顔と絵と較べています。
もう一枚描いて、これは僕がもらう。

上部中央の顔を最初に描いて、ワンワンだ、と言っている。表現は頭足人(犬?)的な感じですね。幼児の発達過程としての頭足人研究されている、高橋敏之先生の論文には、動物を頭足人的に表現する事は稀なことらしい。

http://ed-www.ed.okayama-u.ac.jp/~youji/takahashi/byouga/byouga2.htm
幼児の頭足人的表現形式の本質と脳から見た人体説
岡山大学教育学部 高橋敏之先生の論文

高橋先生の「幼児は自分の脳が感じている人間の姿に視覚的情報を加味して頭足人型を作り上げるという理論」から、動物の頭足人的表現については、「人間の頭足人型の表現形式を動物に転用した」という説明がなされている。そして、「人間の頭足人型を描くよりも前に動物の頭足人型を描いたのであれば、理論は、根本から見直しを迫られることになる」とあるので、アーチャンの場合も先生の予測の通りに発達していると感じるが、しかし、これはどうなんだろうと、初めて読んだ時から少し分らないままいた。

認知科学者の茂木健一郎さんの講演http://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20040922#p1
での、「人間は世界をシンボルとして見るから、ありのまま世界を捉えるということには限界がある。幼児の絵は手や足やもろもろの事物をシンボルとして捉え、抽象化して描いていく、その配置が現実の形から見れば、おかしくても、それは発達過程の健常さを示すものである」という考えでいけば、人間も動物も同じようにシンボル化して認識されるのであれば、その出現の順序は人間が先でも動物が先でも、どちらでも良いはずである。
僕の予想を述べさせてもらうと、幼児と言うか赤ちゃんが最初に出会い、しばらくの間、観つづけるのは、当然の事ですが、親や兄弟、親戚の顔であり、その記憶イメージが最初に描画に現れるのも自然な事だと思う。以前、blogに記述したhttp://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20031025#p4山口真美先生の「赤ちゃんは顔をよむ」の御研究を思い出した。

赤ちゃんは顔をよむ―視覚と心の発達学

赤ちゃんは顔をよむ―視覚と心の発達学