芝高康造展「死者の海」

天王寺公園天王寺蕪収穫祭の後、淀屋橋に出て、天野画廊へ行き、僕の銅板画の先生の芝高康造さんの展覧会を観ました。

芝高康造展「死者の海」
天野画廊より
http://www.geocities.jp/amanogallery/Shibataka2011

芝高先生も会場に居られ、作品についていろいろお話いただきました。
今年は特に展覧会をたくさんされたらしく、今回ので4回目との事。
前回同様に、ボッティチェリの絵画の輪郭線をなぞったビュランの太い線をランダムに配置した銅板画。今日の作品は、そのうちヴィーナスの誕生の海の波とヴィーナスの手と耳の断片が描かれている。カオス的な線の動きの中から、手や耳の断片が浮かび上がる様は、それがもし現実の場面を考えると、猟奇的な光景であるけれど、夢の中の物質と人間的なものとの中間領域のような、事物やイメージの分別が未だ出来ていないような世界が表出していると感じられる。