やっぱり本が好き!国際ブック・アート・ピクニック

アーチャン小学校から帰宅後、早い目の晩御飯してから家族で中之島の図書館へ。
やっぱり本が好き!国際ブック・アート・ピクニックの企画の一つ、「アーティストと本/いくつかの関わりを通して」を見てきました。先日のワークショップも楽しい体験でしたが、こちらの展示も充実した内容でした。明日最終日(15時まで)で、明日は京都での療育があり行けないので、慌てて今日伺いました。

やっぱり本が好き!国際ブック・アート・ピクニック
http://bookartpic.exblog.jp/

この図書館は1904年建設の重要文化財で、僕的には建物自体見るだけでも楽しいのですが、今日は受付でブックアート見学の旨を伝えると、図書館の方がアーチャンのクルーザーのまま会場へ上がれるように、内部の業務用のエレベーターへ案内していただいて、しかも迷路のような収蔵庫や本の修理工房みたいなところをジグザグと辿りながら、エレベーターを乗り継いでいったので、それ自体が楽しいピクニックとなりました。案内してくださった図書館の係員さんありがとうございました。
100年前の建設当初のものなのか、その後設置されたものなのかは詳しくは分かりませんが、防火戸や収蔵庫の支柱などが、鉄のアングルに鉄板をリベットで細かく留めてあり、溶接技術のまだ発達していなかった頃の、丁寧な仕事を見ることもできました。観音開きの鉄扉はそれ自体が美しい本のように見えます。
ようやく3階の文芸ホールに辿り付くと、一連の展示を企画された大阪アーツアポリアの中西さんが居られました。(大阪アーツアポリアの中西美穂さんには、昨年、ホネホネアートワークショップでお世話になりました。

アーティストさん達が制作した様々なブックアートは、それぞれ図書館のアンティークな展示ケースの中に飾られて、青色のビロードのような布が敷かれているので、宝石店のショウケースのように見えてきます。中西さんがスーツ姿だった為かも。

出展されているアーティストさんのうち、昨年、ホネホネアートワークショップや、200DOORSでお世話になった池田朗子さんの雑誌の切り起しの作品を再び拝見。ケースの中にネオン菅を曲げて加工した、マンガのセリフの噴出しの輪郭が置かれていて、ユニークな雰囲気。セリフの噴出しは、文字ではないし、背景でもないような、確かに改めてそれだけを切り離して見てみると、不思議なものですね。それもまた切り起しの、写真の図とは異なる、地のような図のような曖昧な物自体の切り起しのように感じました。切り離されて、相対的なスケールが曖昧になり、宙に浮いている。

それと、先日のブック・アート・ピクニックのワークショップにも参加されていた(大阪アーツアポリアの中西さんから教えていただいた)中西晴世さんの作品は、水をテーマにした美しいイメージでした。ワークショップで、本のイメージを考えていた時に、他の参加者さんから頂いた、水のようなイメージのドローイングを手掛かりにまとめたのですが、その水のイメージのドローイングを描かれたのが、中西晴世さんだったらしい。

先日のワークショップの、コスタリカの美術家ロセラ・マトモロスさんの蛇腹のような小さな本も、多様な顔の表情がたくさん描かれていて、変化していく様のベクトルのなかにリアリティを感じます。
僕の好きなテーマである、「顔/カオス」的なイメージを感じさせて良かったですね。