京大、難病患者の皮膚でiPS細胞作成へ 倫理委が承認

prader-willi症候群にも恩恵がありますように。
prader-willi症候群の場合、最近の研究ではsnoRNAのうちのSnord116 (Pwcr1/MBII-85)主原因説が提唱されていますが、その部分のみ働いていないケースの方の症状や、ノックアウトマウスの研究など断片的な情報読んでみても、snoRNAだけの作用ではなく、他の遺伝子欠失などの相互作用も当然あると推測できますから、ノックアウトマウスで確定できないならば、iPS細胞による研究等に取り組んで頂きたいですね。
また、特定疾患の難治性疾患克服研究事業について、議事録はまだ公開されていませんが、他の難病の患者家族会の情報などによると、厚生労働省で今年度の懇談会が開催されたそうで、その中で前回提案されていた類似疾患をまとめて研究対象とする方向について提案などされたそうですから、こちらも期待したいところです。ただ、海外では既にそのような取り組みは実施されていて、例えばPWSの場合ではアンジェルマン症候群とレット症候群を一つのグループとして組織作りされています。今から検討する日本の現状と海外との差がどこから生じるのか、よく分りませんが、iPS細胞という日本人による研究開発の成果を難治性疾患克服研究事業の中で、どう活用していただけるのか、議論されたのか否か、議事録の公開を待ちたいですね。

京都大は5日、難病患者の皮膚などから万能細胞(iPS細胞)をつくる研究について、医の倫理委員会の承認を得たと発表した。つくられる万能細胞は難病の性質を受け継いでいるため、原因解明や治療法の開発に役立つ。
asahi.comより引用
http://www.asahi.com/science/update/0605/OSK200806050074.html

Angelman, Rett, and Prader-Willi Syndromes Consortium
http://rarediseasesnetwork.epi.usf.edu/arpwsc/index.htm

Prader-Willi phenotype caused by paternal deficiency for the HBII-85 C/D box small nucleolar RNA cluster
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18500341?ordinalpos=1&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_RVDocSum

SnoRNA Snord116 (Pwcr1/MBII-85) deletion causes growth deficiency and hyperphagia in mice.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18320030?ordinalpos=2&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_RVDocSum

PUBMEDより引用