タピスリーが 織りなす ものがたり Part2「ちいさな 「絵おり」に ちょうせん!」

大阪城での遺跡発掘現場の見学のあと、梅田でランチして、その後、国立国際美術館へ。
午後2時からのワークショップに家族で参加してきました。
これは現在開催中の「貴婦人と一角獣」展とリンクした企画でした。参加者&付添い人は入館料無料ととてもラッキーでした(ワークショップの説明には無料とありますが、ワークショップ自体の事と理解していました)

びじゅつあーすぺしゃる
タピスリーが 織りなす ものがたり Part2
「ちいさな 「絵おり」に ちょうせん!」
http://www.nmao.go.jp/event/index.html

貴婦人と一角獣」展
http://www.nmao.go.jp/exhibition/index.html

子供とその保護者とで参加する企画なので、最初子供達に「貴婦人と一角獣」の手法のタペスリーとは何なのか、丁寧な解説がありました。
織物を虫メガネで見て、繊維の組み合わさり方を皆で観察。

それから、編み方を教わり、好きなパターンと糸を選んで作業開始しました。テーブルはパターン毎に座りました。アーチャンは好きなハートマークを選んだので、カーチャンも同じテーブルに就くために同じハートマークにしました。
アーチャンは、糸の上下、上下と編むんやで、と何度教えても難しい様子で、手直ししながらでしたので、やはり時間中には終らずで、糸をいただいて、持ち帰り自宅で完成させることに。

ワークショップのあと、タペスリーを理解した後で展覧会を見るという主旨でしたが、午後2時から開始のワークショップですし、ぎりぎりになりそうな予想もありましたので、早い目に行って、ワークショップの前に見て廻りました。
1500年頃に作られたという6点のタペスリーにはそれぞれ、人間の五感がテーマとして当てられていて、最後の6枚目のテーマが謎として様々な解釈がされているという解説。
解説では中世の傑作とくくられていますが、年表でもちょうどレオナルドダビンチが最後の晩餐を描いた頃ですし、絵画の歴史は詳しくはありませんが、描画にリアルな奥行き感や陰影表現が生まれてきた時代と思われ、1〜5点目までのタペスリーが描かれている家具や楽器などの奥行き表現がどちらかと言えば、アイソメトリックパース的な絵巻物的な表現で、かつ左対角の斜め方向に奥行きが描かれているのに対して、6点目だけ、貴婦人の持つ宝箱は左対角の奥行きで、左に置かれた家具は右対角の奥行き表現となって、交差しており、かつ背景の天蓋に向けて視線を誘導するように、ロープが掛けられていて、他の5点の平板さから、この6点目は人間が活き活きと動ける空気感が生じているように感じました。
タペスリーは壁の保温の為にも重宝されたようで、流行したので、工房では背景の草花や動物たちの紋様は下絵を何度も繰り返し使用されたらしく、そのシンボリックな紋章的な表現もまた絵画的でなく、美しい。