授業参観

午後、小学校で図工の授業参観。教室に少し早い目に行くとアーチャン居なくて、お友達が保健室へ行ったこと教えてくれた。少し暑さでのぼせたのか、よく分らないが、しばらくしてたんぽぽ教室の先生と戻ってきた。やや顔色が悪いが元気そうなので大丈夫な様子。
先週の授業では、走る姿を想像して描いたらしく、最初にお友達が描いた絵の中から数点黒板に張り出して、その微妙な違いを聞いてポイントを説明されていました。正面顔で描いた人、横顔で描いた人、肘や膝が関節でまがっていたり、関節の表現が無いものなど、いろいろだ。今日はそれに対して想像して描くだけでなく、モデルのお友達の姿を見て、観察して表現して、先週想像だけで描いた場合との違いなどを指摘されていました。
図工についてはアーチャン得意科目という事もあるのか、今日はたんぽぽ教室の先生のサポート無しで最初から最後まで授業受けていましたが、課題が紙で出来た人体モデルを、お友達がとるポーズ見て形を合わせるというものだったので、その意味をなかなか理解できなかったり、紙の人体モデルがこんがらがったりして、最初は担任の先生や隣のお友達のサポート無しではうまく出来ていませんでした。

先週の授業で描いた絵。課題は走る人ですが、帰宅後アーチャンに聞くと、これは母子保健センターの耳鼻科の先生で、頭についているのは、検診の丸い鏡らしい。たぶん、課題の理解ができていないのだと思いますね。おそらく他の科目も同様なんだろうなと思います。このところ帰宅後も少しストレスあるようだし、ギリギリのところでしょうか。

何人かのお友達が前に出て台の上に乗ってポーズをとり、それを見て紙の人体モデルの形を合わせるという課題。
希望順にお友達が前に出て、自分の好きなポーズとっていましたが、何となくチームで話あったかのように連携していました。

最初のお友達はバンザイの形。これはこんがらがって先生のサポート受けていました。
次のお友達は大の字。これは何とか自力でしていました。

その次のお友達は、大の字から微妙に左足ずらしたり、腕のバランス変えたポーズでしたが、アーチャンには同じ大の字に見えたのか、触りませんでした。
その次のお友達は跳び箱を飛ぶような、両腕を足の間くらいの位置に前に垂らしたポーズ。これに対して、アーチャンは両腕をからだの外側に垂らす形にしていました。おそらく今までのアーチャンの視覚認知の仕方から、重なりあう図形の認知は難しい様子なので、本人なりに認知した形を再現していたのだと思いますが、担任の先生がその様子見られて、こういう形だよ、という感じで修正されていました。

アーチャンが最初に作ったポーズ

それを先生がサポートして手の位置を修正しているところ

この辺りは難しいところだなと思っているポイントですね。僕達の視覚からは、こういう風に見えているという事を伝えても、視覚認知の形が健常者と異なっている場合、そこに干渉していくことで、視覚認知に変化が出て、それが他の認知にも良い作用をするのか、もしくはかえって混乱するだけなのか、この辺りは、また検討課題として考えたいですね。
この後、参観に来ていた親もポーズとったり楽しい雰囲気で授業は進みました。
最後に、黒板の大きな人体モデルの形を、走っている形にして、それを見て人体モデルを合わせて、次にその周囲をなぞって鉛筆で肉付けしていました。人体モデルをとって、輪郭だけの人体に、その後、顔を描いたり服を着せたりして描いています。(完成した絵は授業後先生が回収されたので、画像は無し)

授業が終わり、後片付けして下校の用意。アーチャンはカバンの中にノートとか入れながら、机の位置が気になってくる。図工の時は中央に向けて、席をレイアウトしていたので、それを元に戻すのだけれど、ピシッと碁盤目状に並ばないと駄目だと思っている様子。この辺りは以前から気になっていたけれど、今日見ていると、隣の席の子だけでなく、前の列の子、後ろの列の子にも位置合わせるようにさせて、ガタガタしていました。うまく言葉で意図を伝えることもできていないので、周りのお友達からすると、ややうっとおしい感じですね。廊下から俯瞰的に見ていますと、確かに教室のレイアウト的に、アーチャンの席は廊下側で、前の列も教壇側に遮るものがないので、席のレイアウトを生徒がランダムに直すと、前の方に出てくるが、窓側の奥の方の席は、先生のデスク的なものがあり、それほど前に寄せて配列できないから、微妙に列がずれている。
アーチャンはそれが気になるし、おかしいと感じている様子だ。この辺りは僕も似たようなところもあるから、痛いほど良く分るしアーチャンの行動もおかしいほど理解出来る。解決法としては、教壇側のラインを調整して、環境を整え易くしてあげるか、机のレイアウトを全体的に後ろに下げるようにすることでしょうね。ランドスケープを作ることは、そのような硬いこだわりを、なめらかにする工夫でもあると思う。

教室の背後の壁に皆が作った鯉のぼりの絵が貼ってありました。口のところに願い事を書くようです。アーチャンは猫が飼いたいらしく、「ねこ」云々(判読難)とあります。

習字も壁の高い位置に張り出してありました。アーチャン初めての習字。単純に漢字の「一」の課題。他のお友達は皆、画面の中央に書いていますが、アーチャンは上にずれて書いているので、列からちょっとはみ出しています。この辺りは、以前、京都大学の療育で線分二等分課題http://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20080112/ryouikuでチェックしていただいていましたが、上下方向にも偏りがあるのでしょうか?またお聞きしてみたいと思います。