日本人患者からiPS細胞作製へ 病気解明へ京大チーム

夢のようなお話です、可能であればprader-willi症候群の発症メカニズムについての研究も御願いしたいです。マウスモデルではnecdin遺伝子をノックアウトすると、ほぼ致死性とお聞きしていますし、そうであれば、この研究のように、患者の皮膚細胞から万能細胞を作って、脳ニューロンや胃の組織を作れば、どこに変異があるのか判明してくるということですね。大いに期待したい。
特定疾患のうちの難治性疾患克服事業の新年度の予算は情報見ると5%削減らしく、また新規認定に関しての懇談会では、prader-willi症候群に対しては、委員から「それほど深刻な病気ではないのじゃないかなという気がします。」との意見http://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20070619/memo
が出され、それに対する特段の反論も無いまま、議論は終っていますから、こちらにもうあまり期待してみても、成果は少ないように感じますから、記事にあるような形での、iPS細胞の研究という大きな動きの中で取り上げていただく方向で、考えていただければと感じますね。

京都大学大学院医学研究科の中畑龍俊教授(発達小児科学)を中心とした研究チームは、日本人患者の皮膚などから、万能細胞(iPS細胞)をつくり、病気の原因究明や治療法の開発に取り組む計画を進めている。iPS細胞は京大の山中伸弥教授が作製に成功したが、これまでは、海外から買った皮膚細胞でヒトiPS細胞をつくっていた。今週にも医学部の倫理委員会に申請する。

 患者の皮膚などの細胞を初期化したiPS細胞は、病気を起こす潜在的な要因をもつと考えられる。これが分化する様子をみることで、病気を起こすメカニズムがわかる可能性がある。

 子どもに多い1型糖尿病や筋ジストロフィー、先天性の貧血などに悩む京大病院の患者を対象に考えている。血糖を下げるインスリンの分泌がされない1型糖尿病であれば、iPS細胞を膵臓(すいぞう)の細胞に分化させ、1型糖尿病の起こる仕組みや治療薬、治療法を探る。再生医療としてiPS細胞からインスリンを分泌する細胞をつくる試みも検討している。
(中略)

研究代表者の中畑教授をはじめ、京大の小児科、内科などの医師と山中教授が協力して実施する。
山中教授は「外国でも同様の研究の取り組みは始まっており、倫理委員会に申請した
という話は複数聞いている。われわれが患者さんの細胞からiPS細胞をつくり、京大だけでなく、
多くの医師らと協力して研究したい」と話している。

asahi.comより引用
http://www.asahi.com/science/update/0309/OSK200803090039.html