からほりまちアート

大阪市中央区にある空堀商店街界隈で開催される「からほりまちアート」を観てきました。会場は民家であったり、狭い路地であったり、店舗やギャラリーなど、あちこちに参加されたアーティストの作品が置かれていて、楽しい雰囲気でした。去年も見に行きましたが、やや難解な、と言うのか、ぶっきらぼうな感じの作品が多く、とっつきにくい印象の感じでしたが、今年の作品は、感覚的に馴染み易い物が多く展示されているように思いました。僕的には、まちとの境界線が分らなくなるような、試みのアートがもっとあれば面白いだろうなと思います。いくつか、そのような試みの作品もありましたが、(例えば民家の窓の格子の一部を鉛筆ドローイングで断片として描き、そのままその場に合成して展示したものとか)もっと寄生して、溶けていて欲しいなと感じました。
画像は、会場の一つ、長屋を改造した「惣」という店舗。

屋根が緑化されていて、雑草だらけのところが面白い。あまりうまく映っていませんが、屋根の上にも小さな白いオブジェが載っていて、不思議な印象。明治以前の日本の農家の屋根は大半が茅葺で、芝棟と言って、いろいろな草花で飾ったそうです。自然がそのままシンボルとして強いメッセージを放っていた、そんな光景だったんでしょうね。
アーチャンとカーチャンは、空地に設けられた、参加型のアートで、ストローをオブジェに突き刺していました。周囲に張り巡らされた赤い糸がネットのようにスペースを包んでいました。糸で人を包むという原初的な作業は、展示作品自体は、クオリティとしては、最低の感じでしたが、何か訴えかけてくる物はあり、心に残ります。線香のようにストローが見えて、参加行為が通過儀礼的に見える部分は余計な物と感じる。

からほりまちアートのHP
http://karahori-machi-art.dendoubako.com/