野村仁 展

陶芸ピースに行く前にアートコートギャラリーへ。野村仁さんのことはまったく知らない作家さんなので、いろいろな作品群を、これは何だろうと見つめていました。
星や太陽やライトをランダムに動かした軌跡を長時間露光した写真群。隕石らしき大きな塊。棒のように倒れていく男の連続写真。宇宙の姿を描こうとするガラスのオブジェ群。
それらが描く軌跡はとても美しいものだ。
以前、NHKTVの番組「プロフェショナル仕事の流儀」のなかで、当時ピニンファリーナ社のチーフされていて、その後独立し、御自身のブランドのスポーツカー作られた奥山清行さんhttp://www.kenokuyamadesign.com/の回が記憶に残っていて、その際の奥山さんの言われていた素晴らしい言葉、「あらゆる線に意味がある」を思い出す。
星の描き出す軌跡のようなある意味機械論的な人間のスケールでは普遍的とも言える軌跡と、ライトを使った操作的ではあるが偶然生じるような再現不可能な軌跡に生じる線は、どちらも美しいものであり、そこから感じる物が無限に有り得る世界である。線が生じる現場の臨場感のようなものだろうか。作者の場合はそこからメタな視点で線を切り取って有用なものへ転用するという行為を一切しておらず、線が生じる現場の心地良さそのものを楽しんでいるように見えました。

野村仁 展
http://www.artcourtgallery.com/exhibition.html
アートコートギャラリーのHPより

先週ここへ見に来た時http://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20080920/art、アプローチのベンチのところで川を眺めながら、お昼御飯を食べているとガリガリに痩せた子猫がニ匹来て、少し食べさせたのが、アーチャン印象に残ったらしく、また子猫にエサをあげたいと言うので、寄ってみた。同じネコは居なかったけれど、いろいろな種類の野良猫が居て、あげて満足していました。