こころの未来研究センターにて療育

長居の南大阪療育園から、京都大学の、こころの未来研究センターへ。お昼御飯は電車の中で済ませる。アーチャンは療育園の先生方との出会いの時と同じように、こころの未来研究センターの先生方も大好きで、自己アピールなのか、今週も絵手紙を電車の中で描いて、渡していました。今日も担当のITさんとIDさんが玄関ホールまで迎えてくださる。
療育の後、大学の時計台の方へ行くと、外が賑やかな雰囲気で、たくさんの出店が見えてきた。近くの吉田神社室町時代から続いている節分の御祭りらしい。大阪の祭りでは見掛けないような、イワシ焼いている店とか、生八橋とか、干し柿だけのお店とかユニークなものが多くて楽しい雰囲気。アーチャン、一日療育で疲れていたけれど、お祭りで元気回復。

毎回、課題とスケジュールを訓練の前に頂いて、終った課題のところに、シールいただいて、貼り付けています。

今日の課題(全部ひらがな、カタカナ表記)
1,パソコン課題 ひらがなうち
2、数字を目で覚えよう
3、さくぶん
4、数字を音で覚えよう

前回までの療育で、やはり短期記憶のところの弱さがポイントと指摘され、その原因がどこにあるのか、ITさんが、いろいろな課題で探りを入れつつ仮説を立てて、今日の訓練課題を作られたとの事。
仮説の一つは、SNARC効果のところで、視空間性の逆転が起きている可能性があるかもしれないという事、もう一つは記憶の仕方がカメラアイのように、パッと見たものを一瞬で捉えていて、それを絵として覚えている傾向があるかもしれないという事。そしてそれぞれは相反する現象ではなく、インタラクションしている場合もあるらしい。
今日の課題への応答に対して、療育終了後に、概略の分析をお話いただいた。
短期記憶の容量は、言葉、数字ともに、概ね3個くらいまでの状態と思われる。課題4の「数字を音で覚えよう」で、声で読み上げる課題、例えば二つの数字(2、3)を聞いて、そのままの順序で声で返す場合と、逆順で答える場合(3,2という具合に)では、逆順で答える場合の方が、マイナス2程度正解できる数字の数が減るらしく、それが、正の順序でも逆順でもほぼ同数であれば、視空間性について逆転している可能性があると考えられるが、今日の回答では、そこまで比較できる数までいかなかったので、判断つかないとの事でした。次回、また方法を工夫して、反応を見ていただけるとの事。よろしく御願いします。
今日の課題で、良かったなと感じたのは、課題3の作文で、私達が見ている前で何とか工夫して、短い文章ですが作り上げたところですね。
好きな事とそれが何故好きかという事を作文するという課題で、アーチャンは、まず塗り絵と答えて、それからしばらく、かなり疲れてきたのか、グダグダになりかけましたが、それから何やかんやとお話しているうちに、塗り絵から、難波でイベントでプリキュアファイブの撮影会で、一緒に撮影した事につながり、それと小学校のいきいき教室での塗り絵で、プリキュアファイブの塗り絵したことなどにつながっていきました。文字で書けたのは「ぬりえぷりきゅあふぁいぶたのしかった。」だけですが、ITさんのお話では、考えている反応が見えてきているところが感じられました、との事で、その感じはこれからも大切にしておきたい感覚だなと思いました。
書きたい思いがあっても、文字が出てこないときは、半分だけ手本の文字を別紙に書いて見せてあげたりするサポートしても良いそうです。僕達は文字が出てこない時は、アーチャンの名前とか、お友達の名前などで記憶している文字をヒントとして声で伝えるようにしていましたが、それもOKですとの事でした。

SNARC効果(spatial numerical association of response codes)
「大きい数字は自分にとっては右側で反応し、小さい数字は自分にとって左側で反応する」という傾向がある。普通に1,2,3,4・・・・と文字で左側から小さい数で始まるのと感覚的に同じ。