「新撰組!」第16回「一筆啓上、つね様」を観る

日曜観れなかったので、ビデオで見る。
脚本の三谷幸喜さんは、1話を一日の出来事として、描くと言う基本方針らしく、今回は、江戸に残る妻のつねさんが近藤勇の手紙を読むという形で、物語の時間が圧縮されていた。つね達の一日だったという訳ですね。過去の出来事と現在の巻紙の手紙を読む時間の流れとが、折り畳まれ、沢山のエピソードが時間順をランダムにしながら、描かれている。だから、今までの回とは違って、京の都での出来事が全て想像の中の出来事のように見えてくる。
いつまでも暢気だった浪士達も、だんだんと、血なまぐさい場面へと進んでいく。バラバラな装束も、統一され、組織の論理によってコントロールされていくんでしょうね。だんだんと暢気な浪士達が暗殺者集団に変わっていく様は、コミカルな演出多いから、余計に恐ろしい。
人間と建築や環境に興味のある僕としては、会津藩主、松平容保との面会の場面が面白かった。全てが形式化された空間、上様登場は左側からと決まっているし、この左側から登場する形式は舞台等で現在も多くの場面で見かけるパターンですね。何故左からなんだろうと思う。サッカーの対角線審判法(レフェリーは左対角に走る)の経験から、左辺への視線が人間にとって馴染みやすいのかもしれないですね。もしくは座に着く時に時計周りに体を廻すから、時計周りを正とする宗教等の理由から来ているのかもしれない。細かな配置や所作を見る楽しみでもある。