西成特区構想を考えるシンポジウム 議事録
平成24年8月27日(月)に開催された、西成特区構想を考えるシンポジウムの議事録がアップされていました。私も会場から質疑し、記録されていますので、こちらに転載します。
西成特区構想を考えるシンポジウム
http://www.city.osaka.lg.jp/nishinari/page/0000182280.html
議事録
http://www.city.osaka.lg.jp/nishinari/cmsfiles/contents/0000182/182280/gijiroku.pdf
当方の質疑に対して鈴木亘特別顧問は内容にまったく答えていません。
また、私の質疑のうち、「自転車のかごに乗って行って利用」は「赤バスにお友だち(アーチャンの)と一緒に乗って」の間違いです。区役所に訂正申し入れます。
○会場5 すみません、ちょっと今日触れておられないことで気になる点でお聞きしたいんですけれども、一番ちょっと私、気になるのは、市民の意見、区民の意見をどんなふうに組み入れてもらえるのかというすごい疑問があって、とにかく市政改革の案に対するパブリックコメント、2万何千通のうち一番多かったのが市民交流センターの廃止案に対する意見だと思うんです。それが約3,000通、ほぼ100%反対意見やったと思うんです。西成区にも市民交流センターにしなりというものがあって、これがどうなっていくのか、子どもが小さいころはよく利用させていただいて、自転車のかごに乗って行って利用したんで非常に心配しています。 この間の10回目の先生方の懇談会、拝聴したんですけれども、そのときに水内先生がつくられた資料の中に、西成区内の非常にばらばらに区域が統一なくつくられていると、区域というものが地図としてあらわされていて、A、B、C、Dというふうに分けられて、それは1960年から最近までばらばらに組み立てていかれたという実例として、ある区域が丸されていたんですが、それのAの地域が支援交流センターの場所だったんです。地図上はもとの西成青少年会館の位置ということで書かれているんですけれども、それを見たときに、先生方もそういう市長のパブリックコメントを全く無視しているようなシステムにある程度傾斜してお考えなのか、たまたまそこがアップされたのかということが気になっています。 ですから、市民権を全く無視したような市長の考えであれば、今、皆さんはいろいろ頑張ってつくられた案なんかを結果的に切り捨てられてしまうんではないかなという懸念があります。 あともう1点、すみません、市民の意見だけではなくて、専門家の意見も切り捨てているんです。これは、ことしの1月に生物多様性地域戦略のあり方という大阪市の環境審議会からの答申を橋下徹市長は受けて、これを全く無視して、そこにうたわれているさまざまな市民施設ですね、環境保全施設としての水道記念館、南港野鳥園、それから鶴見緑地の環境学習センター、これすべて廃止の案をつくっておられるんです。これはむしろ積極的に進めていくべき施設として高い評価が審議会から出ているんですが、これ、1月なんですかね。就任直後にそういう答申を受けられて、その後つくられた改革案というのは全部廃止案なんです。あり得ないと思うんですね。 21世紀に生きる私たちにとって、自然環境の大切さは一番じゃないですか。先生方の意見の中で一つ子育ての中で欠けているのは自然環境のことなんですよ。西成区で一番欠けているのは何かというたら自然環境の資源です。ほぼ何もないと思うんですよ。 私がこの今挙げた3つの施設で、子どもが少し知的障害がありますので、さまざまな専門家によるワークショップを受けて非常に利用させていただいて、非常にありがたいと思っているんです。こういったものをなぜ、専門家の答申を受けて、それを全く無視して廃止しようとしているのか、私には理解できないんです。 西成特区ということで、西成区はよくなっていくのかもしれませんけれども、大阪市全体はおかしくなっていっているというふうに感じるんですよ。それっておかしいですよね。さまざまな大阪市のもともとあった普遍的な施策をカットしていったそれらの公費、それが西成特区に入っていってるというふうにもし市民全体が見たら、これはおかしいと思うんですよ。西成区民としては非常に嫌ですし、全体がおかしくなっていく中で西成特区だけ特別なことがなされていくというのは疑問です。
○鈴木座長 はい、ありがとうございます。大変貴重な意見をお伺いいたしました。私なんかがここでお答えするということじゃなくて、むしろ市政に向けられたご批判、意見として受け取りたいと思いますし、お伝えしたいというふうに思います。 幾つかご意見いただいた中で、そういうパブリックコメントを無視するような、私は無視しているかどうかというのはちょっとまだよくわかりませんけれども、そういうようなことで西成特区でせっかくいろいろ意見を聞いても、どうもその実効が担保されないんだということについてだけ、私が答えられることですのでお答えしたいと思うんです。 一応、私と市長の信頼関係が非常にあるというのが一つなんですけれども、もう一つは、市長からは具体的な工程表をつくるように言われています。つまり、この施策をいついつまでにどういう形で何をやるかというような工程表、案ですね、もちろん。工程表案をこの有識者座談会の段階でつくってくれと、それをもとに市のPTで議論をして詰めていきますけれども、その案をつくるという段階で全くそれをなくすとかということはかなり考えにくくなると思いますので、そういう意味で、ここでいろいろご意見いただいたようなものも踏まえて、施策が工程表をつくるというところで一つ担保されます。 もう一つは、私は特別顧問という立場なので、予算のラインと申しますか、予算を各局とか細かいところから立てていって、市長の流れの中の内部の判こ押しのラインには入れませんけれども、私がそれを確認するということになっています。西成区に関係する各予算を私が確認します。確認しまして、それに対して意見を全部入れていこうと思っています。つまり、何を意味するかというと、私が猛反対する意見というのはそのまま猛反対であるということをもとに市長まで上がります。あるいは、何でこの予算を立てないんだという意見もそのまま市長に上がります。ということは、各局の予算をこれからつくるときに、この座談会でいろいろ議論したものと全く反対するような予算をつくったりとか、あるいは何もつくらないということになれば、それは相当覚悟を持って各局はそれをやらなきゃいけないということになりまして、私は猛反対だというのを書いて、そのまま市長に上がりますので、そういう意味である程度実効が担保される。 ただ、それはあくまでも有識者ですので、ですから最終的には実行の責任あるいは実行の主体は区であり市でありますので、それは私はできることはもちろん限界はありますし、そこまで、実行まで私がやるのがいいとは思いません。選挙で選ばれたわけじゃありませんのでね。ですけれども、ある意味でどこかで予算の都合をし合うということでなくて、かなりいろいろ議論してきて、皆さんから意見いただいたものは、かなり実効性が高くなるということだけはちょっと申し上げておきたいというふうに思います。