アール・デコ展を観る

http://www.suntory.co.jp/culture/smt/gallery/index.html
アール・デコサントリーミュージアムのHPより

バーチャンの見舞いの後、天保山サントリーミュージアムで、アール・デコ展を観る。今日は11周年記念で入場料無料とラッキーだった。
最近の仕事で関わっているコンバージョンが、昭和初期の、ちょうどアール・デコの時代の雰囲気を持っているので、いろいろと照合しながら観る。
アール・デコというくくり方自体、範囲が広いので、展覧会として、どうなんだろうと思っていましたが、時代の背景や、ルーツなども丁寧にプレゼンされていて、その雰囲気がよく伝わります。
ホールに当時のホテルのエントランス(ストランドパレスのエントランス:1930年)が再現されていて、撮影OKとのことでしたので、いくつか撮ってみました。

アートが感覚的な世界や様々な思考をえぐり出し、意識化、顕在化するものであるとすれば、ファッション的な装飾的なものは、むしろそれらを潜在化して、無意識化してしまう作用があるように思う。もちろんそれらは、『アート/ファッション』として、その分布の有り様によって、両面を備えていて表現に幅があるのだけれど、極端に言えばそんな感じであろうか。このアール・デコ展では、そのバランスの良いものが集められていて、気持ちの良い時間を過ごせたように感じました。
集中してポスターの文字、レタリングを見てきましたが、特に1925年のアール・デコ博のポスターの、一行ごとに微妙に書体のバランスを変えた描き方が、美しく、すばらしい。
この展覧会を見終えて、改めて、「心斎橋そごう」が修復保存されなかった事を残念に思った。
会場から出ると既に夜になっていて、海遊館の美しいクリスマスツリーのディスプレイが見えて、アーチャンは大喜びでした。