「カタルとツクルの映像ワークショップ」

昨日に続いてのワークショップ2日目。(昨日の記録
今日も中之島国立国際美術館へ朝からアーチャンと行きました(カーチャンは今日も風邪引きでお休み)
昨日学んだ映像の見方や言葉に置き換える見方などを意識しつつ、各自アイパッド1台と三脚が提供していただいて、映像を作っていきました。

ワークショップ「カタルとツクルの映像ワークショップ」
http://www.nmao.go.jp/event/pdf/workshop2015020708.pdf
国立国際美術館のwebより引用

最初は、昨日観たリュミエール兄弟の初期の映像のように、フィルムが1分しか長さが無かった時代の作り方から生まれたリュミエールルールに則り、撮影しました。
我家は以前、remoさんのremoスコープのワークショップに偶然参加していたし、この作り方は意外とすぐに感覚的に身に付くというか、一度このやり方を経験すると、次から映像を撮る時、いつも1分で固定した視点で撮ることや、何か予想外のことが起きてこないか期待してしまう気持ちなどが生じてくる、不思議な方法だと感じています。
それ故に、昨日の自己紹介の時、過去のremoスコープのワークショップ参加の経験をお話したら、会田さんから明日それします的なことが出て、あれをまたやるのかと、ちょっとその感覚また強化されてしまうなと思ってしまいましたが、でも大勢の人と一緒にワイワイと撮影して、上映会するのは何回経験しても楽しいですね。

remoスコープのワークショップ
http://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20081208/workshop

美術館を出て15分間くらいの短い時間内で撮影しました。雨が心配されましたがぎりぎり何とか撮影できる程度で大丈夫でした。
アーチャンはアイパッドは支援学校で扱い慣れているというか、ずっと大好きなゆるキャラの、なすびんへのメッセージを書いていて、ちょっと連続してのワークショップは気力体力的に厳しかったのかもしれません。
アーチャンが監督で私が撮影係りという感じで、アーチャンが撮りたいと言う鳥の映像を狙いました。美術館出てすぐの植え込みの樹に鳥が一羽だけ止まっていて、三脚を据えて撮りました。

樹の頂部にとまっている一羽の鳥。

ちょっとだけ昨日観たフィオナ・タンの静止画なのか動画なのか見続けないと分らない映像を意識しました。微妙な変化が起きました。
(データー持ち帰りお願いしたところ、会田さんがアイパッドから取り出す際にyoutubeにアップしてくださった)
リュミエールルールは無音が条件なので、音は消して見てください。

会場に戻り、各自1点を選び上映会しました。
今回は年齢も上から下までバラエティに富んでいるし、多様な表現が生まれました。
近くのバス亭の丸い青いマークに映り込む美術館の人の姿の映像が、一瞬合成のように見えてきて面白い作品や、交差点の光景をご自分のスマートホンで撮影されて、スマホのメカのリズムと信号機のリズムとが同調して、信号が消えて事故のように見えてしまうものなど、様々。
ランチ休憩のあと、美術館のご好意で再度自由に展覧会観ても良いとの事で、フィオナ・タン展で昨日観れなかった作品を観ました。でもじっくり観るには時間が足りませんでした。
午後から2回目の撮影。
我家は同じようにアーチャン監督で私が撮影助手。鳥が居ないのでアーチャンが得意の鳥の鳴きまねしたり呼んだりしたら、本当に白い鳥が飛んできて、追いかけましたが逃げてしまい、すぐ近くの樹にスズメが止まっていたので、午前と同じようなテイストで撮影しました。

樹に止まるスズメたち

午前の発表会で写り込みの映像に皆さん影響受けたのか、午後からの2回目の撮影で同じ狙いで写り込み作品にされた方多かった印象ですね。それぞれ印象的でした。
自分の映像に写り込みたがる人や、写り込みの映像を意識して撮影している子など面白い。
次にいくつか映像作品を鑑賞。
contact GONZOというグループのパフォーマンスをいろいろなポジションから撮影した映像を見ました。コラボ参加の梅田哲也さんもパフォーマンスに巻き込まれて引きずりまわされていました。
暴力的なところと、笑ってしまう破壊衝動みたいなところが混じり合っていて面白い。
上の階から俯瞰的に客観的に離れて撮影したもの。
パフォーマンスを至近距離で撮影しているカメラマンのものは、パフォーマンスに巻き込まれて無茶苦茶になっていく面白さ。
二つの映像は環境中心と観察者中心な視点とを強調しているような印象でした。
remoスコープ的な映像は、環境から引いた視点で、対象に関与しないでアクシデント待ちみたいなテイストですが、環境に飛び込んで撹乱していくとまた違ったライブ感が生まれてきます。
午後のワークショップは、そんな感じで、カメラを腕や足やおでこにゴムバンドでくくりつけて、チームでワイワイと撮影して楽しみました。
ごっこのようにグルグル廻ったのて、ほんと久し振りでちょっと息が上がりました。
これもすぐに上映会して、みんな大笑いな映像ばかり。目が廻りそうな。
最後にvineというアプリケーション使って、各自次々と6秒の短い動画を撮影しアップして共有していきました。
子どもたちはもの凄く盛り上がっていました。
vineで世界的に有名になった日本の女子高生が居るらしい。
この辺りで我家はバッテリー切れ状態に(笑)
最後に各自感想を述べました。
私はやはり子供たちの溢れるエネルギー、好奇心、偏らないフラットな観察など、面白かったですね。映像によるアートはアートというより欠かせない栄養やエネルギーのようなものになっていますね。映像を脳が食べて消化してエネルギーにして、映像を出力するみたいな循環。
参加者のみなさんとも別れを惜しみ再会を願いました。
会田さんの、「わからないを封印する」「まず言葉にしてみる事」などキーワードもたくさん頂きました。
2日間のワークショップ、丁寧なサポート、楽しい時間感謝です。とても印象的なワークショップでした。