増本泰斗個展 「場所との対話、フリースタイル」

梅田哲也さんの空家を見て、家族と再度合流してbreaker projectさんの新・福寿荘のアートスペースジューソー/#13へ行き、増本泰斗個展 「場所との対話、フリースタイル」を先週に続いて再度観ました。

増本泰斗個展 「場所との対話、フリースタイル」
http://www.artspace13.com/
アートスペースジューソー/#13

先週見てとても良かったし、梅田哲也さんの空家会場から近いし、家族にも見せておこうと再訪問。

先週の感想。
http://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20130504/art

ギャラリーの谷川さんが案内は先週既に見た私がして欲しいと。経験した人のガイドもまた意味があるということで、廻りました。
先週聞き忘れた事など谷川さんに確認。
1階の鏡に映る建物の像は鏡に映った状態でノーマルな像なのか、もしくは反転像なのか?については、鏡に映った像がノーマルなので、壁に張ってある像が反転像と逆転しているとの事。
1階が手の延長のもので、2階が足の延長のものと、上下関係が逆転していたり、その鏡の像も逆転と、関係の転倒を意識してみる。
カーチャンは大阪芸大で銅板画学び、私は働きながら銅板画工房で休みの日制作をしていて、そこを通じて知りあったのだけれど、何故銅板画してるかという点については二人共同じ考えで、シルクスクリーンのような正投影のものは、描いた像がそのまま投射されるが、銅板画は鏡像になるし、腐食等複雑なプロセスや金属による変色などとにかく思い通りにならない感があり、でもそこが魅力と感じる部分。
谷川さんから、この展示でもテーマとして、そのような困難な場所をイメージされているらしく、共感できるところですね。
一般のクライアント向きの建築の仕事で困難な場所を作る事は許されませんが、不安定な場所やイメージを挿入する事は活き活きとした場所にする為には必要なことと考えますし、刺激となりました。
そのことと、今回の展示の、最初はバラバラでしか感じられなかったオブジェ含めた場所のイメージが辿るに連れてイメージが連鎖していき、つながって流れ始める感覚も、とてもゆっくりとした連続体のようで、共鳴しますね。
2階に戻り、増本さんと前回の対話の少し続き。
過去の私の作品の作り方など。
サッカーの線審しているうちに何故高速で視覚処理できるのか謎に思い調べていくうちに、一目でいくつのものが見えるか4個を境に処理時間に階梯があること、グルーピングされることなどから、流動的な世界の中でジャッジする瞬間は切り取られた静止像となり、それらが繰り返し生じていること、そしてそのような流動的な場の視覚体験が高揚感や心の安定を生むのではないかと。
アーチャンがハンディキャップを持って産まれたことで、アートセラピー的なかかわりをしているうちに、20代の頃にしていた、アート制作のことが蘇り少しづつ刺激をもらいながら、自分自身も再生していこうと思い、いろいろな場へ行き経験し対話し、記録していく作業をしているところ。
とても刺激的な展示、改めて感謝。