梅田哲也:プレビュー空き家 展示/展覧会「O才」

市立美術館のボストン美術展を家族で見た後、breaker projectさんの新しいプロジェクトの、梅田哲也:プレビュー空き家 展示/展覧会「O才」を見に行きました。ボストン美術館展が混んでいて、また作品点数も多く見応えのある展覧会だったので、観終わった時には午後4時30分過ぎで、梅田さんの展示の5時までぎりぎりだったので、妻子と一旦別れ(後でbreaker projectさんの新・福寿荘で落合う)私1人だけダッシュで向かいました。

梅田哲也:プレビュー空き家 展示/展覧会「O才」
http://breakerproject.net/archives/000108.php

担当の方の話では、来年春に企画されている、この街のなかでのアートイベントに先立って、地元の方にどんなことをするのか概略先に知ってもらおうという意図らしい。
以前拝見したbreaker projectの梅田哲也「小さなものが大きくみえる」展の感想に、こんな事を書いていて、今日も同様の印象を感じました。

「朽ちて住む人も無くなった壊れ行く木造アパートが、まるで臨終を迎えた老人もしくは屍のようでありつつ、解剖していくうちに、様々な人々の記憶が蘇り、葬儀の荘厳さと突き詰めるとこっけいであったりするような、悲しく暗い気持ちと、嬉しくなってくるような複雑な感情が湧きあがってくる。」
http://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20111112/art

畳の部屋にも土足で上がるのはさすがに抵抗あるが、床は歪んでぐにゃぐにゃである。
1階には、天上に吊るされていた照明がコードを伸ばされて床まで降りて床を照らしていたり、奥の炊事場のシンクに水が溜められていて、浮かぶ茶碗同士がゆっくりと流されながら廻っていて、シンクの縁や茶碗同士がぶつかって、小さくカンコン音が鳴る仕掛けなどがありました。
2階へ急な階段上がると、押入れの中に壊れた扇風機が羽根の部品とカバーだけになって水平に置かれ、ゆっくりと回転しつつ、金属の球がくっついて、変なリズムでカチカチ廻ると金属と接触してバチッと切れたりついたり、円盤の上で踊る釘たちなど、何やこれの連続。ミラーボールや提灯など賑やかな道具などがライトをあてられ、光を散乱させています。
建物を含めて全て壊れる寸前か壊れた物に、カラクリを仕掛けて来た人をちょっとビックリさせるような。オバケの合成は可能かと空想。