松田彰「言葉のように」展

個展の案内を頂いたので午後、番画廊へ家族で伺いました。

松田彰「言葉のように」展
http://homepage2.nifty.com/bangarow/
番画廊のHPより引用

松田さんと知合った信濃橋画廊での作品から一貫してベニヤのパネルに紙を張り、黒鉛筆で塗りつぶすという方法は変わらず継続されている。会場に松田さん居られ、8Bの鉛筆使っているとのお話。一番大きい面の作品で数ダース使うらしい。
以前から作品世界に感じる、イメージの圧縮と断片化に加えて、今回の展示ではひとつひとつは小さいピースを日々の日記のように描きながら横に一直線に連結させた絵巻物のような作品が新に表現されていました。
それらはシンボルとしての言語ではなく、タイトルにあるような、語りかける言葉のような表現なのかもしれません。
黒く塗りつぶしていく作業が対象にのめり込んでいくような無意識的な世界で、白く抜かれたポイントが明確な意識を感じさせる。
今回の展示構成で絵巻物であったり、6枚組の画面が和服の着物の展開図のようであったり、ランドスケープの一部のようであるのを見ていて、日本的な表現や文楽人形浄瑠璃に感じる、人形使いのうちの黒子と顔見せする主遣いの三角形の一体感の動きのような物を感じました。それぞれは不安的な存在が明確な定位を一瞬持つ事で不動のものとなるが、次にはそこから流動しているような。