「KANSAI 6 EXHIBITION IN OSAKA | ONOMATOPOEIA |つながる建築・ひらかれる言葉」

午後、中之島のde sign de へ行き家族で「KANSAI 6 EXHIBITION IN OSAKA | ONOMATOPOEIA |つながる建築・ひらかれる言葉」展を見ました。

「KANSAI 6 EXHIBITION IN OSAKA | ONOMATOPOEIA |つながる建築・ひらかれる言葉」de sign de より引用

関西を中心に活動する建築家6人のグループKANSAI 6の展覧会。オノマトペを建築デザインのコンセプトとして、また個々の建築を超えて街並みやランドスケープへの、つながり方を解くキーワードとして捉えたユニークなものでした。
それぞれの建築家が今までに手掛けた建築の実例から、自分のスタイルをよく表しているオノマトペによってまとめたプレゼンを模型や図面によって展示しているゾーンと、実際にこの6人の建築家によって、オノマトペ的コンセプトで作られ販売される建売住宅の1/10モデルの展示ゾーンとがありました。
GUI GUI」「JIWA JIWA」「ZIGZAG」「GUNGUN」「MAZEMAZE」「GURUGURU」と、言われてみると確かに建築を作る際や、見た時の印象の表現として、オノマトペ的な捉え方はその本質をよく伝えるし、また楽しいイメージとなりますね。
以前、精神科クリニックの建築コンペに参加した時に、重くなりそうなイメージを解いて行く為に、オノマトペ的な形態イメージをコンセプトにして、心身を癒すかたちを提案した事があり、その時の作り上げていくプロセスを思い出しました。そこで重要だなと感じたのはやはり無意識の領域の事ですね(中沢新一著「対称性人類学」等参照)無意識の領域では個別の対象よりもより普遍的なテーマへ、そして対称性の世界観が生じているとする考えがあり、そしてその切り口は伝統的なものや、フォークロアなシンボリックなかたちへと繋がるように感じます。
展覧会を拝見して、オノマトペ的なイメージによって、個別の建築を超えて、環境へと繋がっていくところはよく理解出来たのですが、伝統的なものや、フォークロアなシンボリックなかたちへと向かうイメージはあまり感じる事ができなくて、そこが現代建築の大きな断絶というのか、社会から孤立したものとなりがちなところと思いました。
でも、建売住宅の試みはユニークだし、具体化すれば見に行きたいですね。そこで模型や図面で感じたこととまた違った印象を経験できると楽しいですね。
デベロッパーさんの手掛ける建売住宅は時に、ショートケーキハウスと揶揄されるように、価格を抑える為にどうしても狭小なサイズになりがちですが、でもそのことを逆手にとって、小さいが故にイメージを圧縮する力へと転化していける可能性もあると思います。
韓国ドラマの「チャングムの誓い」の監督さんがインタヴューで、登場人物を引きたてる為にセットのサイズを実物より幾分か縮小して作ったと話されていて、フォークロアな韓国の建築のイメージとその圧縮されたセットが実に狙いどおりにフィットしていると感じた時のこと思い出しました。
建売住宅の試みに期待したい。