中村航 「水平線と地平線」

クリエイティブセンター大阪とコーポ北加賀屋さん見てから、西九条へ出て梅香堂さんへ行きました。
展覧会の予定案内の作品画像見てから、これは見ておきたいなと思っていました。
それは一つには娘のアーチャンの描く絵画に見られるような視覚認知面での困難さを抱えた表現(重なり図が描けなかったり、裏側への意識が断念できなくて、立体を描くときに裏側を平面上に折り返して展開図のように描くことや、観察者中心座標系の混乱故か、全てが並置されている様)などが、意識的に作品の中に取り入れられているのではないかという印象と、第二に、僕のライフテーマというか、いつも意識している、果ても無く続くランドスケープの中で人が不安でなく生きられるのは、笑える顔がランドスケープの中に混在しているからという思い(僕はそれを顔/カオスというコンセプトにしている)とがあって、中村航さんの作品には、その二つのイメージが未分化のまま描かれていると直観的に理解したからです。
アーティストさんは不在でしたが、画廊のオーナーさんから、詳しくその辺りのこともお聞きできたので、理解がより深まりました。
子供の頃から海外での生活が長く、長大なランドスケープに親しんで暮らしてこられた事、サーフィン系のスポーツ好きなこと、絵画を始める前は地学の研究されていた事など。また、背景の色やテクスチャーが決まれば絵も描いていけるという感じで、それは単なる背景ではなく、ランドスケープそのものであることなど。
僕は、高校生の運動会の時に作成した大きな応援看板(15m×3mくらいの)に描いた、最初にそのようなイメージを感じたイースター島のモアイ群像の事を思い出していた。

中村航 「水平線と地平線」
http://www.baikado.org/docs/home.html
梅香堂より引用