大阪府知事と大阪市長の意見交換会

今朝、大阪市のホームページの録画にて拝見。

大阪府知事大阪市長意見交換会
http://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000093439.html
大阪市のホームページより引用

橋下知事の口撃に一方的にやりこめられるんだろうな、平松市長出なくて良いのにと思っていましたが、予想外というのか、平松市長の主張の方がユニークなものが多かったですね。新しい思考は言語化することが実は困難であり、それらが理解浸透するのには時間が掛かるという、当たり前の事を面倒くさがって、性急な成果を求めようとする思考に、自分もなりつつあることに改めて気付く。
橋下知事の選挙=民主主義的な語り口は、実際にはそれもまた暴走する可能性についてのチェックの視点が欠けていて、旧来のステレオタイプな思考の範囲を出ていない印象。
冒頭、平松市長から、特別支援学校の法的な設置義務は本来は府にあるのに平成3年以降、府からの助成も無く、入学希望者の急増に対して、やむなく大阪市が難波特別支援学校の移転等計画した旨の経過説明があり、様々ないきさつも知ることができました。アーチャンも進路をどうするのか決めないといけない時期が近づいているし、参考になる。大阪市市域以外からの受け入れも可能らしい。我家は毎週、土曜日は京都の、これは大学の研究としてですが、こころの未来研究センターさんで療育を受けていますし、大阪市民の一人として、京都の子ども達の枠を奪っているのではと、若干ですが気になっていたところですし、その意味で少し気が楽になりました。
でも、もっと明るい未来について両者が語ってくれると、例えば特別支援学校のさらなる魅力化の方向も良いですが、地域の学校でのインクルーシブ教育へのシフトの推進をより図りたいと発言があればと思いますが、両者の意識はそこまで見通してはいないのか、予算的に困難であるからとして、発言避けているのか分かりませんが、大阪なり日本の将来像を描く、大きなビジョンとして、提言できる首長が出てきて欲しいなと思いますね。この点については、両者とも評価は出来ませんね。
二番目に、あいりん総合センターのリニューアルをいかにするべきかという課題について。これもとても重要な課題。今我家が住んでいるN区の新今宮駅周辺は関西の公共交通の要のような場所だし、京都も奈良も神戸も概ね1時間程度で行く事ができるから、海外からのバックパッカー達がよく利用する場所でもある。我家が土曜日は京都、日曜日は最近は神戸で音遊びの会さんのワークショップと気軽に移動できるのも、住んでいる場所のメリットが大きい。でもその関西の公共交通の要的な場所がスラム化しているのだから、大阪なり京阪神の発展を考えれば、ここの再開発を最優先で取り組むべき課題のはずですが、なかなか進展していませんね。大阪都構想なり、区の整理なり橋下知事は提案していますが、それによってこの問題が片付くのかと言うと、そんなに簡単にはいかないだろうし、そこをどないすんねん、というのが平松市長の視点。新世界のフェスティバルゲートをそこに居られたアート系NPOの人達の提案通りに、アートセンターとして街の核としてコンバージョンされていたらと空想。
最後の方で、平松市長が、大都市についての議論の中で、文楽文楽人形浄瑠璃)も大都市大阪市であったからこそ残ってきた云々と言われていて、文楽批判している橋下知事との思想の違いをはっきりとさせていた。橋下知事はそれに対しての回答は無かった感じ。大阪が誇る世界遺産、人類の宝のような文楽を、歴史的な使命は終ったとして補助金等の関連から過去に批判してきた橋下知事に、観光都市としての未来像を描く事は無理ではないか?僕にはそう聞こえてきた。新聞メディアは平松市長の文楽への発言は取り上げていない様子。あかんなメディア。
橋下知事は噂では、知事を辞任して大阪市長選に出馬するとか。橋下市長になったら、僕は大阪市脱出を真剣に考えると思う。