食欲を抑制の仕組み解明 自治医大など、肥満治療に道

知人から、連絡してもらった情報。FPWR(アメリカのPWS支援財団)の治験支援の情報でも、オキシトシン関連の治験がありましたし、PWSの治療法開発に結びつく事を期待したいですね。

矢田教授らは、ラットにネスファチンを投与し、その脳内の神経伝達回路の変化を調べた。その結果、ネスファチンが脳の視床下部にある摂食中枢に作用すると、ホルモンの一種「オキシトシン」が放出され、食欲を支配する神経を刺激して食欲が低下する仕組みであることが分かった。
 ネスファチンによるこの仕組みが機能すると、食欲抑制ホルモンとして知られる「レプチン」が働かない肥満のラットでも、食欲を抑える効果があることも判明。同様にレプチン抵抗性を持つ患者でも有用である可能性が示されたとしている。
 また、オキシトシンはこれまで、出産や授乳時に働くことが知られていたが、食欲抑制にかかわる重要な機能があることが分かったのは初めてという。
http://health.nikkei.co.jp/news/med/index.cfm?i=2009110403035hb
NIKKEI NETより引用

FPWRのホームページ治験への援助見ますと、一つは、prader-willi症候群の患者の視床下部ニューロンが減っているとされるオキシトシンの補充療法。

A trial of oxytocin to improve behavior and cognition in Prader-Willi syndrome
http://fpwr.org/grant/2009/trial-oxytocin-improve-behavior-and-cognition-prader-willi-syndrome

PWSで欠失しているnecdin遺伝子の発見者の大阪大学の吉川先生の御研究では、necdinノックアウトマウスも同様に、視床下部オキシトシンニューロンが減っていて、関連しているようです。それと、「オキシトシン受容体の社会行動制御と体温調節機能に関する研究」をされている東北大学の西森先生が、Necdin遺伝子欠損マウスを大阪大学の吉川教授より入手し、このマウスでのオキシトシン系、オキシトシン受容体系の遺伝子発現異常を明らかにする研究をされています。期待したいですね。