東本願寺の至宝展

御堂筋オープンフェスタの帰路、見に行きました。フェスタが凄い人出で少し疲れていたし、高島屋で晩御飯のお弁当買って帰るだけのつもりでしたが、エレベーターのポスター見て、カーチャンが観たいと言うので寄ってみました。ほとんど期待していなかったので、展示内容の豊かさに疲れも吹っ飛び、かじりついて見ていました。
円山応挙の松竹梅の襖絵や衝立の写実的な鹿の描写も素晴らしいものでしたが、東本願寺の両堂が繰り返し火災等で焼失した後の最後の復興の際に描かれた作品群は、時代がちょうどシネマ誕生の時期と重なっていて、(展示解説では1895年のものが多かったですが)日本にシネマが伝わったのは、検索すると、1896年とその翌年らしく、動画そのものを観た事のない、そのスキルも持たない人々が、意識的に、また無意識的に動画的表現をなんとか絵画の中でできないかと格闘している、そのもがいている感じが僕はとても好きですね。特に、展示作品の中で飛びぬけて大きな望月玉泉の安養六種図に描かれた孔雀の何とも言えない奇妙な視点から描かれた不思議な瞬間に、その兆しを感じました。

東本願寺の至宝展
http://higashihonganji.jp/topics/shiho1.html
東本願寺のホームページより