家庭訪問

午後、小学校の先生方の家庭訪問。担任の先生と、たんぽぽ教室の先生方3名と合わせて4名の先生に来ていただきました。
このところ、成長ホルモン治療の効果が出てきているのかとても活発になってきている様子で、先生方のお話にこちらも嬉しくなってきます。いつも丁寧な関わりをしていただいて、感謝です。来年の夏には林間学校で鉢伏高原へ行くらしく、先生はアーチャンなら絶対いけますと言って下さったので、今から楽しみです。
4年生から始ったクラブ活動は、アーチャン希望の料理クラブに入ることができて、しかも書記に立候補して激戦をジャンケンで勝ち抜いたらしい。ジャンケンはあいかわらず強いな。料理クラブで作った料理やお菓子は、その場で食べるらしく、その際の対応について聞かれましたが、母子センターの栄養指導の先生からのアドバイスで、その時食べた内容と量を伝えていただければ、多い場合はその後の食事量で加減するという事で、特に他の子供さん達に較べて対応していただく必要は無い旨お伝えする。保育所の卒園の頃からのアーチャンの将来の夢はケーキ屋さんになることだし、どこまで夢が実現するか分かりませんが、サポートしてやりたいと思っています。

新しい先生方が大半なので、改めてprader-willi症候群のことについて資料お配りして、説明する。
短期記憶の容量が小さい(昨年夏の頃の、こころの未来研究センターさんでチェックいただいた結果では、3チャンク程度)ので、声掛け等も簡単明快に分かり易く御願いする。
算数の基礎的な判断能力は残存している(同上のチェックにて)ので、そこに希望はあると感じている。
視覚的な指示が有効(同上、WISC検査考察より)
ただし、視覚認知能力については、重なり図が描けない等、定型発達の子供たちに較べて違いも有り、違う世界を見ているか、もしくは同じように認知できているが、表現に際して強いこだわり(隠れた部分や見えないところがある事への不足感、不安感への充足行為のようなものとして、展開図的に表現しているのかもしれない)がある可能性があるので、留意していただきたい。
喋る割に聴覚言語能力が悪い可能性がある(鳥取大学の大野先生のアドバイスより)
盗み食いの傾向が最近見られるが、決まった食事の際に不足感を訴えたりは無いので、今のところ、食欲の問題というよりは、こだわり行動の一種のように感じているので、学校給食等においてトラブルが生じる可能性は少ないと考えられる。家庭での対応は強い矯正等しないで、穏やかな対応としているので、もし生じた場合も同様の対応で願う。

アーチャンは先生方とのお話の間、ちょこちょこ話しに加わったり、絵を描いたりしていました。僕が、重なり図が描けないところと、最近カップの絵だけは滑らかに描けるようになってきていて、可塑性があるのではと話していると、その事を聞いていて、カップの絵を描いていました。これもとても意味のある絵ですね。直接カップを見て描いたのではなく、アーチャンの中でのイメージを描いたものですし、そのようにして、立体感を獲得し、隠れた部分への、強いこだわりが消えていくことで、ある意味でユニークな雰囲気の描画も無くなって行くのかもしれませんが、僕はそれで良いと思っています。
底の丸の表現が縁からはみ出していたり、その辺りはまだ破綻していますが、少しづつ馴染んできている感じもありますね。あくまで自由に描かせ、こちらからの矯正指導はしないようにして、アーチャン自身の気付きが起きてくれれば良いなと思っています。