世界ものづくりサミット

ロボット演劇 「働く私」を観てきました。ロボットのwakamaruと俳優さんとの共演ということで、演技の間の取り方、距離感みたいなものに興味があり、そこを特に注視していました。
何故そう意識するかというと、やはり最近アーチャンのいろいろな特性を考えていて、自分の体の所有感覚が弱いのではと思うようになってきた事からですね。描画における重なり図が描けない=観察者中心座標系の認知の弱さではないか?であったり、またスキンピッキングのような自傷行為もある意味で体の所有感覚を痛みの感覚を通じて確認し、安心しようと無意識にしているのではないか、など思ったりしている。常同行為(紙をハサミで延々と切って細かくするような行為の繰り返し)もまた同じ理由からではないのだろうか。
自己描像と感覚とがずれているとすれば、それはとても不安な精神状態になることは容易に想像できる。
今日のロボット演劇で、興味深かったのは、登場する夫婦(俳優)のうち夫は、たぶん鬱病により休職ないしは無職の状態で、家庭での会話はややもどかしいものが続いていて、そして演劇のほとんどの場面で、ロボットが作ったピザをかなりたくさんムシャムシャと食べながら、セリフも喋りながらという展開であったところですね。食べる事の距離感が最もリアルで、体の所有感への訴求感も強いだろうと感じる。
アーチャンのprader-willi症候群の諸症状のひとつ、過食症は、ひょっとしてそれもまた体の所有感覚の弱さからくる不安を、和らげるものであるのかもしれないと空想。
演劇の後、俳優さん、ロボット制作者とメカのスタッフさん、演劇の演出家さん達が舞台からそれぞれの思いを述べられた。俳優さんが、最初どうしてもロボットの方を観てしまうので、間合いをちょうどサッカーのノールックパスの感覚で、セリフを言うようにして、うまくつかめたというエピソードお話されていて、ロボットとの関わりで、こちらの感覚がよりリアルに感じられるようになるところ興味深いですね。

世界ものづくりサミット
2月9日 会場:大阪大学中之島センター
2月10日 会場:堂島リバーフォーラム
http://www.global-osakaforum.org/

wakamaru
http://www.mhi.co.jp/kobe/wakamaru/