どうぶつたちの映像作品をつくろう

日曜日の天王寺動物園での映像ワークショップの記録http://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20081130/workshopを僕のblog日記に書き込んで、企画運営されたremoの甲斐さんにお知らせしたところ、丁寧な御返事とともに、いくつかとても興味深いお話をいただきました。甲斐さんの許諾を得ましたので、メールの一部を下記に転載させていただきます。感謝です。(実名で書いていただいた部分、「アーチャン」とこちらで書き換えています)

(前略)昨日みなさんにお伝え忘れてしまったのですが、remoscopeは、海外ではLumière video(あるいは、Lumiere video)とも呼ばれています。そのほとんどが、同じリュミエールルールで撮影されていて、本当にいろんな視点があることにいつも驚かされます。十人十景ですね。

思うに、アーチャンのフラミンゴの作品も、なんだかピンク色の景色が全体的にぴくぴくしていて、動く抽象画のようでもあり、そういう景色がアーチャンにおもしろかったのかなぁ…と勝手ながら想像していました。

以下のサイトに、海外の作品が1000本以上リンクされており、中には時々、とても面白いものがあったりしますので、また、お時間のあるときにでも、アーチャンにも見せてあげてください。

http://videoblogging.info/lumiere/
remoscope専用サイト(海外向け)
http://www.remoscope.net/

remoでは、remoscopeのような、つたない映像にも豊かさは宿る…ことを少しでも多くの人々に知ってもらいたく、昨日のような機会に留まらずさまざまな取り組みを行っています。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。アーチャンにもどうぞよろしくお伝えください。
とりいそぎ、お礼まで。
どうもありがとうございました!

甲斐賢治
[remo] NPO法人 記録と表現とメディアのための組織
http://www.remo.or.jp
[recip] NPO法人 地域文化に関する情報とプロジェクト
http://www.recip.jp

このメールの中で特に面白いなと思ったのは、「思うに、アーチャンのフラミンゴの作品も、なんだかピンク色の景色が全体的にぴくぴくしていて、動く抽象画のようでもあり、そういう景色がアーチャンにおもしろかったのかなぁ…と勝手ながら想像していました。」というくだりですね。
たまたま昨日、母子センターへ定期検診に行った帰りに、駅のホームの待合で電車を待っていた時に、アーチャンが電車が来ると言って「ぴくぴくしてる」と指差すので見ると電光掲示に反対側のホームに到着する電車を知らせるように表示が点滅していました。「それはぴくぴくや無くてチカチカしてるて言うねんで」と何となくその場の感じで流して話していました。帰宅後、甲斐さんのメール読んでいて、ぴくぴくという表現を思い出して、この子達はそのような点滅するような刺激が好きなのかな、と感じました。また、少し前からいろいろ調べて気にしている、娘のprader-willi症候群の場合の、自己中心座標のふらつきのようなものがあるのではという親としての直観的な思いから、点滅する視覚の刺激が脳に良い作用をしているのか、逆の作用なのか等についても専門家の方に、一度相談してみたいなと思いました。(少し前にポケモンのTV番組でちらつく画面を見ていた子供達に異変が起きて大きな問題となりましたが、そのことも思い出します)
甲斐さんのメールのコメントがその事について考えるきっかけになったので、転載させていただいた次第です。許諾の御返事のメールに、さらに興味深い情報が載せられていていました。参考作品として冒険家でありアーティストでもある、石川直樹さんhttp://www.straightree.com/
の映像作品を紹介いただきました。御名前に少し記憶があり、僕のblog日記内を検索してみると、3年前の2005年10月2日に、今は亡きキリンプラザで開催された八谷和彦・篠田太郎・石川直樹 「SKY-HIGH(スカイハイ)」展を見ていました。僕は八谷さんのジェット機に興味があったのか、石川さんの作品は、確か登山の記録ビデオのようなものを家族で観た記憶しかなく忘れていました。その日の記録http://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20051002/artを読み返すと、八谷さんのジェット機製造のプロセスの映像が、物凄い早送りのコマ送りの映像で、僕は見ていて目まい起こしそうになったのですが、横でアーチャンはとても嬉しそうに見ていた記憶があり、その事を日記の最後に「アーチャンは早送りの製作風景の映像が気に入って、ずっと椅子に座って見つめていました。」と記述しています。
この映像は八谷さんのホームページに載せておられますので、ネット上で見ることができます。(但し、チカチカする映像に過敏な方は注意してください)

八谷和彦
Open Sky
─a Project to make the Personal Jet Glider─
〜個人的に飛行装置を作ってみるプロジェクト〜
http://www.petworks.co.jp/~hachiya/opensky/index.html

M-01の作り方 "How to make M-01"
http://www.petworks.co.jp/~hachiya/movie/howtomakeM01.mov

いろいろな事が時間を経て繋がっていくように感じますね。僕達家族が感じたアーチャンの行動や細かな反応のことと、remoの甲斐さんが映像の専門家として感じられた、アーチャンはこういう部分に興味を持ったのでは?という推測は、つなげていくことで、新たな手掛かりを得られるように思います。点滅刺激が良い作用をして、この子達の心の安定に結びつくようであれば嬉しいですね。
甲斐さん、ありがとう、改めて感謝致します。