楽町楽家08「都ライト」浄福寺大黒町訪問

昨日、京都大学でのアーチャンの療育の後、楽町楽家08「都ライト」のイベントのうち、浄福寺大黒町に行って来ました。療育が終った時まだ午後4時半くらいだったので、通りにある金箔関連のギャラリー「礫翔」さんや、かわいい旅籠の「D&D INN KYOMACHIYA」さんなど見せていただきました。大黒町物産展でお買物していると、急に夕立が降り、物産展されていた工房に入れていただいたり、楽しい一時を過ごせました。雨上がり、石畳の道に灯りが映えてとても美しい雰囲気。お餅つき、流しそうめん、釣りたての小鮎の天ぷらを振舞っていただいたり、アーチャンも大満足。西陣織の織物屋さんの町らしく、町の隅々まで、やさしく包まれるような気配があって、とても気持ちの良い経験となりました。

楽町楽家08
http://www.kyomachiya.net/rakumachi/new/index.html

都ライト
http://miyako-light.anewal.net/

西陣織の町らしく着物コンテストされていました。旅籠の「D&D INN KYOMACHIYA」さんのお隣は京町屋ではなく、現代的なコンクリートの住宅でしたが、前庭をたっぷりと取って、藤棚やミニビオトープを設えられていて、町の中のポケットパークの様子で、自発的な町作りの気持ちの良い連鎖を生んでいます。

織物屋さんの大根屋さん。こちらも石畳の街路から少し控えて、落ち着いた雰囲気。残念ながら内部の見学会には間に合いませんでしたが、織機のカシャンカシャンという音が聞こえてきて、雰囲気は伝わりました。

お隣での物産展。西陣織の原画が一枚200円、今はもう使わなくなったという木製の糸巻きときれいな糸のデコレーションが1個300円とあり、カーチャン熱狂状態と化す。

ライトアップと言っても、とても穏やかな和風な感じでこれも素敵ですね。僕も今の家は古い長屋をリフォームしたところに住んでいるし、お地蔵さんもたくさんあるところも似ているし、こういう環境はとても落ち着きますね。こういう雰囲気を求めて引っ越して来られる方もおられるとのこと。僕も気持ちが揺らぐな。

手作りの提灯もユニークでした。

工房「礫翔」さん
http://www.hiroto-rakusho.com/

工房の方から金箔関連のお仕事について丁寧にお話いただきました。西陣織の帯に金を織込む技術が元にあって、そこから様々な手法、分野に発展させてこられたとのこと。文化財の金屏風の復元は現代の技術によってデジタル画像によっても金箔の印刷は不可能なので、そこへ金箔のみアナローグに技術が使われるそうです。展示作品の中に、丸い大きな皿(紙製で直径は1.2mくらいかな)と屏風があり、それは銀が貼られていて、銀の発色の変性過程を利用して、とても金属とは思えない複雑な表情を見せていました。銀の発色の変性過程は、最初は金色に近いものとなり、徐々に変化して、にぶい灰色となっていくが、その途中段階でそれぞれ薬品処理によって、微妙な色の状態で定着することが可能との事。アナローグな変性過程は、ずっと見つめていても見飽きないクオリティがあり、とても新しい経験をしました。また逆に変性した画面を、薬品処理によって再生することも可能で(銀の指輪のクリーニングと同じ原理とか)変性した画面に例えば筆で絵や文字を描くと、その部分だけが銀の光沢が戻り、まるで銀で描いたような表現になるらしい。金の不変性に対しての銀の可変性の可能性の表現ですね。その他の展示品も美しく、ぜひ一度訪問を、お薦めします。

D&D INN KYOMACHIYA」
最初、旅籠と知らないで、表に貼ってあったマンゴージュース100円のお品書(お祭りの間だけと思う)に引かれて入ると、天井の高い土間があり、案内いただいたお店の方からいろいろお話いただいて、客室も見せていただきました。海外からの長期滞在の観光客の方を対象に作られたらしく、来週くらいにホームページ出来上がるそうですが、全て英語表記だそうです。長期滞在の方向きに、4人部屋で一人2500円から、あるらしく、京都に来る時利用してみたくなりました。2階のお部屋から大文字の送り火も見えるそうです。玄関のところ、庇に鍾馗(しょうき)さんが護っていたり、お地蔵さんもあり、ちょっとしたニッチなところに、とても小さな温かな雰囲気がありました。