新風館(旧京都電話局)

京都国際マンガミュージアムを出てから、昼食をすぐ近くの新風館の中のレストランで。
ここは、1923年(大正12年)に建てられた旧京都電話局を保存、コンバージョンされた建物。既存の設計者は、大阪や東京の中央郵便局の設計など手掛けられた吉田鉄郎氏。新設の中庭の構築の方法など、とても参考になるアイデアです。既存との調和という点では、少し疑問なところもありますが、とてもローコストな仕様で、その辺り限界があったのかもしれません。
この地域は、京都国際マンガミュージアムも含めて、近代の遺産を大事に残していこうとする指向が感じられ、良い印象を受けました。
大阪や東京の中央郵便局は、何とかファサードや内部の一部でも、工夫して、旧京都電話局のように、残して欲しいですね。

http://www.shin-puh-kan.com/
新風館のHPより

http://forum.inax.co.jp/renovation/archives/039shinhu/039-summary.html
inaxのHPより

東京中央郵便局、解体の危機 建築家ら「文化財に」
http://www.asahi.com/national/update/0403/TKY200804030045.html
asahi.comより引用

民営化で不動産事業を始める日本郵政は、吉田氏設計の東京、大阪両中央局の建て替えを計画。設計に先立ち、東京中央局の歴史的な価値について専門家による委員会に意見を求めている。
 関係者によると、委員会では外壁を一部だけ残して高さ200メートルの超高層ビルにする案と、全面保存する案が出ているという。日本郵政は近く結論を出す予定で、現局舎の一部業務は5月で移転する。
 これに対し、建築家や市民ら120人が3月25日、「東京中央郵便局を重要文化財にする会」(代表・前野まさる東京芸大名誉教授)を立ち上げた。周辺では、低層のビルが利用していない容積率(高層化できる権利)を他のビルに売ることもでき、会は、容積率を売って局舎を保存した方が、数百億円を借りて建て替えるより日本郵政の経営リスクも少ないと指摘する。
会副代表の建築家兼松紘一郎さんは「外壁を申し訳程度に残して超高層にしたら、日本の玄関として恥ずべき景観になる」と話す。