新たに2疾患を研究対象に 厚労省、難病対策で

無理だろうなと予想していましたが、やはりprader-willi症候群は認定されませんでした。PUBMEDで検索すると、2007年に入ってからの日付のPWSに関しての研究論文は約50論文あり、そのうち、日本での研究論文は鳥取大学の大野先生の研究室の行動面、精神面の障害についての御研究と、大阪大学の吉川先生のnecdin遺伝子関連の御研究の論文が二本で、合計三本ですね。necdin遺伝子の御研究も直接的にPWSを対象とされていませんから、PWSの症状の根本原因の探求は、日本においては、継続しての研究は実質的には、久留米大学の児島先生のPWSとグレリンとの関連研究のみなのでしょうか?これも科学研究費の補助金は年間100万円程度ですから、これで原因究明してください、というのは無理な話です。
PWSの諸症状には、グレリンや、necdin遺伝子に関連してのさまざまなタンパク質や遺伝子や、セロトニン受容体、α-MSH、オキシトシン、gaba等様々な領域に関して研究を進めていただく必要があります。これらは、PWSだけではなく、精神や行動面、過食や肥満等の多様な疾患と相互に関連していくでしょうし、特定疾患という疾患単位で研究を立てていくだけでなく、難病含めた横断的な研究支援をしていただきたいですね。

厚労省の懇談会(委員長、金沢一郎国立精神・神経センター総長)が12日開かれ、原因不明で治療法が確立されていない病気の原因究明や治療法研究を行う「難治性疾患克服研究事業」の対象に、新たに色素性乾皮症と進行性骨化性線維異形成症を加えることを決めた。2007年度から対象となる。新規疾患の追加は03年3月以来。

 同事業は、(1)患者数がおおむね5万人未満(2)原因不明(3)効果的な治療法が未確立(4)生活への長期にわたる支障−の4要件を満たす疾患の中から選定し、治療法などのほか患者の実態や診断基準などを研究。現在は121疾患が対象となっている。これらのうち特に治療が困難で医療費の高額な45疾患は「特定疾患」として医療費が補助されているが、今回の2疾患は医療費補助の対象にはならない。
 懇談会は、患者団体などから要望があった24疾患から、4要件に加え若年での発症や、病気の経過の悪さなどを考慮して選んだ。
http://www.chunichi.co.jp/flash/2007031201000659.html
中日新聞のHPより