小谷廣代展を観る

友人の小谷廣代さんの個展に午後から家族でお伺いする。会場は小谷さんのお店のシェ・ドゥーブルのギャラリー。

いくつかの異なったイメージと手法の作品構成
①トキワススキの群生を描いた水彩画
②小さな銅のような色のアブストラクトの水彩画
③極細レース編みのパーツの構成、数点
④モノタイプの銅版画(グレイの絵具に銀を混ぜて微妙に光沢がある)
小谷さんはいつも装飾的な世界と、物質的な素材により傾斜したような感じの作品との間を、ゆらゆらと揺れながら、その混成系を編み出しているように感じる。本人は、本当はモノタイプの銅版画だけの構成にしたかったらしい。お店のシャンデリアを針金とトキワススキを使って製作されていて、水彩画のイメージと連動させている。その明かりの下で、おいしい自家製のキッシュとお茶をいただき楽しい一時。キッシュも作品の一部に拡張してしまえそうな、雰囲気がある。何気ないあちこちの場面にアートの生きるところは、まだまだその可能性はあり、いろいろ試してみる事は出来るという事でもある。可触的な小さな領域からランドスケープまで、密度をあげていくこと。そのような試みが要請されている。

僕もアトリエ&ギャラリー付きのスペースが欲しいし、何とか実現しようと改めて思う。そこで子供たちが絵を描いたり、陶芸したりできれば良いな。