はなす手☆つなぐ手 

prader-willi症候群をテーマにした演劇「はなす手☆つなぐ手」
今年の2月に大阪市民劇団かけはし座の公演拝見しましたが、その原作者さんから、残りの公演について連絡いただきましたので、お知らせします。まだ御覧になっていない方は、ぜひどうぞ。2月の時の僕のメモも再録します。

原作者です
『ありがとうございます。

11月25日土曜日 港南中学校体育館 大阪市港区三先1−5−28
 連絡先TEL 06−6573−0051
http://minato-q.jp/event/event.html#04

12月9日土曜日 浪速区民センターホール 大阪市浪速区稲荷2−4−3
浪速区役所市民活動推進担当06−6647−9743

どちらも開場2時半 開演3時からです。小学生以上だと聞いています。

審査会の段階で、この作品の入選は難しかったそうです。それほど重いテーマにもかかわらず舞台化に挑戦していただいた脚本家の先生に感謝しています。市民劇団かけはし座の方達も勉強会をとって頂き真剣に話しを聞いてくれ舞台に臨まれました。本当に感謝です。
私も何か、PWSの子供さんたちの将来にお役にたてればと思っていますので、よろしくお願いいたします。
下記の記述の「精神病の兆候が現れるとき。。。」ですが、
実際妹は、その時全く食欲はありませんでした。』

2006年2月25日のblogよりhttp://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20060225/art
福島区民センターにて、第13回ヒューマニティ大阪市長賞を受賞された、『はなす手☆つなぐ手』の公演を家族で観てきました。原作者さんの妹さんがprader-willi症候群で、このお話は実話を基に書かれたものでした。受付で、パンフレットやいろいろ頂いたものの中に、他の入選作も含めた作品集の文庫版も入っていて、演劇を見た後で、原作を読めるようになっていました。
このような活動によって広くPWSのこと、社会に認知していただける契機になりますね、感謝です。

演劇を見終わって感想
おそらくまだPWSのことがよく分っていない時代に生まれたのであろう、妹さんと家族の、PWSの行動の問題、過食症など諸症状に苦しむ日常を描いたお話は、私達にとっては、演劇として観ているのではあるけれど、一つ一つの場面がリアルに伝わってきて、演劇として、楽しめる気分にはなれなかったし、かといって、まったくのドキュメントでもないのだけれど、観終わって、少し開放感のない気分になりました。
様々な行動の問題が厳しくなり、老母の受任限度を超えて、家出騒動をきっかけに、兄弟姉妹達が初めて、事の重大さを知る。そしてPWSのことをネット等で調べ、知り合った親の会の仲間通じて、同じような苦しみを共有する家族達の存在も知り、自分たちなりに、母子分離させる事が最善の策と考えて、様々なサポートを始めるが、結果的にうまくいかず、かえって関係は悪化していき、精神科の病院へ入院する事になる。そして、環境の変化故か、幼稚返りした妹の姿に、命の再生のようなイメージを付託して、患者家族だけで閉じて苦しまず、さまざまな支援を受ける為に、手を離し、そして支援者達や専門家達が手を結ぶという、タイトルのところが象徴的に演じられ、一時帰宅できるまでに回復した娘さんと、ラストは明るいイメージのミュージカル(何故か平井堅のポップスターを全員で踊り歌う)で幕。
実家、実家の近所、姉家族の家、姉家族の家の近所、病院、精神科の病院と、かなり頻繁に場面転換があり、その都度暗転する為、少し集中を欠きやすい構成になっていました。暗転の際でも、本来避難用に若干の照度が必要ですが、かなり暗くなっていたので、アーチャンは、僕達の手をその都度握って、不安そうでした。

最後の、幼稚帰りのところ、原作にも記述あるので、事実なのでしょうね。以前、アメリカのPWS協会のテキスト読んでいて、大人のPWS患者の記述のところに、よく似た記述の箇所を読んだことを思い出しました。

A minority of adults with PWS develop symptoms of psychosis. Psychiatric hospitalization may be necessary.Interestingly, the drive to eat disappears in some cases when symptoms of psychosis appear.
(精神病の兆候が現われる時、過食症が消える場合がある、という意味でしょうか?)
http://www.pwsausa.org/postion/HCGuide/HCG.htm