グレリンと記憶

食後、何となくTV見ていたら、「世界一受けたい授業」の中で、久恒辰博先生のお話の、記憶力アップのところで、空腹時に出るグレリンが記憶を司る海馬の細胞に働きかける、プチダイエットの効用の説明がありました。PWSの場合、グレリン濃度が健常者の数倍高いので、肥満等にマイナスの働きがあるのでしょうけれど、記憶力アップのプラスの面があって、PWSのように知的な遅れがある場合でも、脳にとって良い効果があるのだとすれば、いいですね。
でも、空腹時の記憶増強であれば、食べ物の場所の情報とか、おししいものの記憶とか、そういった食欲に関連したものに、なってしまいそうに連想するけれど。
PWSでは欠失しているnecdin遺伝子を、ノックアウトした特定の種類のマウスの空間記憶がよくなるという研究がありますから、グレリンの海馬への効果の研究とが、協働されると良いなと思います。いずれも日本人の発見した成果ですし、アメリカのPWS協会が研究支援しているものの半分はグレリンとnecdin関連ですから、期待したいですね。
番組のHPでは、グレリンの事に関しての記述は無く、BDNF(脳由来神経栄養因子)についての説明がありますが、これも、記憶だけでなく、食欲関連するものらしいので、総合的な研究を願いたいですね。

Ghrelin controls hippocampal spine synapse density and memory performance.PUBMEDより

Looking for food in all the right places?PUBMEDより